地所リアル 清水新社長に聞く 「案件の大型化を推進」 グループ力でニーズ掘り起こす
住宅新報 2025年7月22日 号 6面

――社長就任の抱負、グループ内での役割について。
法人顧客を得意とする当社が中長期で成長するためには、売買仲介に加え、不動産のコンサルティングやアドバイザーの要素を深めることが重要だ。三菱地所で培ったソリューション営業をリアル社でも強化すべきと考える。
ビルや住宅のPM、鑑定、パーキングという複数事業を持ち、幅広い顧客接点を持つのも強みだ。これらの機能連携を深めることで更なる収益機会を生み出す。グループ各社も巻き込みながら様々な不動産ニーズを捉えると共に、その知見を還元していくことで、当社の社内外における存在価値を高めていきたい。
――前期の振り返りを。
ホールセール売買仲介部門の売上高は約161億円で、前年度から12%増加した。契約件数は約1000件と横ばいだが、取り扱い単価の上昇や営業人材が成長し、当社が目指す案件の大型化が進んだ。特に支店は1件当たりの手数料単価が29%増加し全体を押し上げた。売買市場の堅調さに加え、他事業グループと連携した顧客アプローチやマーケティング部と連携した提案内容の充実なども業績に寄与した。
――今期の重点事業は。
過去最高益の前期を超える目標に向け、好調さを維持している。特に核となる流通事業は、単なる売買仲介ではなく、各事業と連携し、一般事業法人への複数サービスによる多面的なアプローチや協働を強化する。不動産市況は、25年も金利環境が緩やかな上昇にとどまれば、国内投資家や金融機関は引き続き積極姿勢を維持すると想定される。オフィスやホテルの取引は活発になるだろう。ただ、地方では金融機関の融資判断に時間を要するケースも出てきている。変化に応じた事業を打ち出していくことが重要だ。
不動産売却マッチングサービスの「タクシエ」については、仲介と買い取りの両軸で展開し、大半の主要都市へサービスエリアを拡大した。会員数や成約数をより一層伸ばすため、マーケティング強化を図る。
――今後の成長のキーワードについて。
事業法人が抱える複雑な不動産ニーズに応えるため、三菱地所グループを含む各事業が持つノウハウを生かした提案内容の充実や、全社的な不動産コンサルティング力の強化を進める。将来の事業変化やパイプラインの効率化も見据え、外部とのアライアンスを強化したい。アセットを持たない当社はフィービジネスを営む。その鍵を握るのは人材の採用と育成であり、新卒・キャリア採用をバランスよく進めていく方針だ。最近は「やりがい」「成長」を重視する若手人材が多い。外部環境に挑戦した社員が戻ってくるカムバック制度も設けており、成長意欲の高い人材が挑戦できる環境、多様な働き方を提供していきたい。























