知って得する建物の豆知識 401 自然素材の落とし穴 木の香、人によってはアレルゲンに
住宅新報 2025年6月3日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識
健康・環境に優しい暮らしへの憧れから、自然素材が人気を集めています。ある建築会社が行った全国の20代~60代の男女約500人を対象にしたアンケート調査の結果によれば、7割の人が「できる限り使いたい」「どちらかといえば使いたい」と回答しています。無垢のフローリング材、珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)の塗り壁が持つ健康的で癒しのイメージは確かに魅力的ですが、実際に住んでみると、意外な落とし穴があることも……。
無垢のフローリングは、足ざわりの柔らかさと木の香りが魅力です。化学物質を含まないことからシックハウス対策にもなり、特に小さな子どもがいる家庭に人気を集めています。また木材の香気成分に含まれるフィトンチッドはリラックス効果を持っています。
一方で、フィトンチッドなどは、人によってはアレルゲンになることがあり、自然由来の素材であっても「アレルギーが出ない」とは限らないのは、花粉症でも実証済みです。無垢材の物性は柔らかく、椅子を引いたり、おもちゃの落下で、傷ついたり凹むことが少なくありません。また、無垢材は乾燥と湿潤で収縮と膨張を繰り返すため、フローリングの隙間に反りが生じやすく、ささくれ等が発生することがあります。加えて、フィトンチッド等の香気成分は、当初は害虫を寄せ付けない効果を持っていますが、時間経過と共に成分が揮発して抜けてしまうと、柔らかい針葉樹系の無垢材は、シロアリやキクイムシに食い荒らされるリスクがあります。

























