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住宅新報 2025年6月3日 号 9面

連載: 2025宅地建物取引士受験セミナー

資格・実務
2025 宅地建物取引士受験セミナー (20)

【問題2-46】  

 独立行政法人住宅金融支援機構(以下、「機構」という)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)機構は、証券化支援事業(買取型)において、申込み本人が居住する住宅の他、賃貸住宅の購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権も譲り受けの対象としている。

(2)機構は、高齢者向け返済特例制度により貸付金の償還を受けるときは、当該貸付金回収のために設定された抵当権の効力の及ぶ範囲を超えて、弁済の請求をしないとすることができる。

(3)機構は、貸付けを受けた者等とあらかじめ契約して、その者が死亡した場合に支払われる生命保険の保険金を当該貸付けに係る債務の弁済に充当する業務を行っている。

(4)機構は、市町村又は空家等管理活用支援法人からの委託に基づき、空家の活用の推進に必要な資金の融通に関する情報の提供を行うことができる。

【問題2-47】

 宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む)の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)建売住宅の販売広告では、道路距離にかかわらず、販売物件から最寄駅まで歩いたときの実際の所要時間を、「最寄り駅まで徒歩何分」と表示できる。

(2)一棟リノベーションマンションとは、共同住宅等の1棟の建物全体(内外装を含む)を改装又は改修して、マンションとして住戸ごとに取引するものであって、当該工事完了後1年未満のものだけをいう。

(3)宅地の価格については、上下水道施設等の設置費用を含めて表示するが、これらの費用に課される消費税まで含めて表示する必要はない。

(4)新築賃貸マンションの賃料については、パンフレット等の媒体を除き、1住戸当たりの最低賃料と最高賃料のみで表示することができる。

【問題2-48】

 宅地建物の統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)令和7年地価公示(令和7年3月公表)によれば、令和6年1月以降の1年間の地価変動は、全国平均では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続で上昇し、上昇幅が拡大した。

(2)令和7年の地価公示(令和7年3月公表)によれば、令和6年1月以降の1年間の地価変動は、三大都市圏平均では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続して上昇し、上昇幅が拡大した。

(3)令和7年の地価公示(令和7年3月公表)によれば、令和6年1月以降の1年間の地価変動は、地方圏平均では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続で上昇した。

(4)令和5年度法人企業統計調査(令和6年9月公表)によれば、令和5年度における全産業の経常利益は前年度に比べ12.1%増加したが、不動産業の経常利益は約7兆3,400億円と23.6%減少した。

【問題2-49】

 土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1)洪積層は比較的新しい時代に堆積した十分に固化が進んでいない地層で、砂層などから構成される軟弱な地盤で、液状化や圧密沈下が起こりやすい地盤である。

(2)断層は、地層がある面を境にして上下、左右にずれているものであり、断層面周辺部分の地盤強度は、著しく低下しており、がけ崩れや地すべりの危険性が高い。

(3)山麓は、傾斜が緩やかであれば、水はけもよく一般的に宅地に適するが、土石流が堆積した部分は崩れやすく、宅地には適さない。

(4)地盤は水を多く含むと強度が落ちると同時に、流動化が促進されるため、擁壁が不安定となり、崩壊させることがある。

【問題2-50】 

 建築工法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1)木造軸組工法は、柱と梁によって骨組みを作り、建物を支える構造で、わが国の伝統的工法である。耐震性、耐風性を高めるために筋交いを入れて補強する。

(2)枠組壁工法は、ツーバイフォー工法ともいわれるもので、2×4インチ等の断面を有する木材を、主として釘打ち工法によって建てる工法であり、耐震性が高く、自家発生の火災にも強い。

(3)鉄骨造は、骨組みを鉄鋼材で構成する建物で、自重が軽く、靭性(じんせい、しなること)が大きいので、大スパンを有する建築物(体育館など)や高層建築に適する。鉄骨造は耐火構造であり、加熱に強いという物性がある。

(4)鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートを複合した材料で骨組みを構成する建物をいう。耐火性、耐久性が大きく、また耐震性、耐風性に優れている。

【問題2-46】 正 解 (1)

(1)は誤りで、正解。

 譲り受けの対象となる貸付債権は、申込み本人が居住する住宅又はその親族が居住する住宅の建設又は購入資金に係る金融機関の貸付債権でなければならない。住宅金融支援機構業務方法書3条1号。

(2)は正しい。

 業務方法書24条5項。なお、「高齢者向け返済特例制度」とは、高齢者自らが居住する住宅に対する直接融資(バリアフリーや耐震改修工事等)において、債務者本人の死亡時に一括して借入金の元金を返済する制度である。

(3)は正しい。

 これを団体信用生命保険業務という(独立行政法人住宅金融支援機構法13条1項11号)。この保険金は、貸付けを受けた者が重度障害の状態になった場合にも支払われることに注意。

(4)は正しい。

 機構は、市町村又は空家等管理活用支援法人からの委託に基づき、空家等及びその跡地の活用の推進に必要な資金の融通に関する情報の提供その他の援助を行うことができる。同法13条2項4号。

【問題2-47】 正 解 (4)

(1)は誤り。

 徒歩による所要時間は、道路距離80mにつき1分として算出された数値を表示しなければならない(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則9条9号)。実際に歩いた所要時間では表示できない。

(2)は誤り。

 改修工事等完了前のもの、若しくは当該工事完了後1年未満のもので、かつ、当該工事完了後居住の用に供されていないものをいう。同施行規則3条11号。

(3)は誤り。

 宅地の価格については、上下水道施設・都市ガス供給施設の設置のための費用その他宅地造成に係る費用(これらの費用に消費税等が課されるときは、その額を含む)を含めて表示する。同施行規則9条34号。

(4)は正しく、正解。

 新築賃貸マンション又は新築賃貸アパートの賃料について、パンフレット等の媒体を除き、1住戸当たりの最低賃料と最高賃料のみで表示できる。同施行規則9条40号ただし書。

【問題2-48】 正 解 (4)

(1)は正しい。

 全国の地価は、景気が緩やかに回復している中、地域や用途により差があるものの、三大都市圏では上昇幅が拡大し、地方圏でも上昇傾向が継続するなど、全体として上昇基調が続いている。

(2)は正しい。

 なお、東京圏及び大阪圏では上昇幅の拡大傾向が継続しているが、名古屋圏では上昇幅がやや縮小した。

(3)は正しい。

 地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では上昇幅がやや縮小したが、その他の地域では概ね拡大傾向が継続している。

(4)は誤りで、正解。

 令和5年度における全産業の経常利益は前年度に比べ12.1%増加し、不動産業の経常利益も約7兆3,400億円と23.6%「増加」した。

【問題2-49】 正 解 (1)

(1)は最も不適当で、正解。

 本肢は、沖積層の説明に関するものである。沖積層は、日本の平野部に多く存在する。「圧密沈下」とは、細粒土(粘土など)に荷重が加えられると、間隙水が排出されることにより、地盤が沈下する現象をいう。

(2)は適当。

 断層面周辺部分の地盤強度は、著しく低下しており、がけ崩れや地すべりの危険性が高い。過去に崖崩れなどがあっても、地盤が恒久的に安定したことにはならない。

(3)は適当。

 山麓は、傾斜が緩やかであれば、水はけもよく、地下水を得やすいので宅地に適している。しかし、土石流が堆積した部分は崩れやすく、宅地には適さない。

(4)は適当。

 したがって、地盤を安定させるためには、擁壁には高さに応じて水抜きパイプを設けるなどの排水対策を講じなければならない。

【問題2-50】 正 解 (3)

(1)は適当。

 建築コストや維持費が比較的安く、工期が短い。また、軽量であるため、地盤改良工事が不要な場合が多いというメリットがある。デメリットとしてはシロアリ被害の可能性と天然素材を多用するので耐久性が問題となる。

(2)は適当。

 枠組壁工法では、床・壁・天井・屋根などがパネル化されているため、構造強度も強く(特に耐震性が高い)、内壁・天井に石こうボードを張るために自家発生の火災に強い。

(3)は最も不適当で、正解。

 鉄骨造は不燃構造であるが、加熱に遭うと耐力が著しく減少するので、耐火構造とするためには、ラスモルタル等の耐火材料で被覆する必要がある。また、防錆処理により耐久性を高める必要もある。

(4)は適当。

 他に、骨組形態を自由にできるというメリットがある。しかし、自重が大きく、施工が難しく、施工期間も長いというデメリットもある。

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