知って得する建物の豆知識 400 建物の名前と漢字 「宀(べん)」「豕(し)」を組み合わせると?
住宅新報 2025年5月13日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識
建築物には「亭」や「庵」、「斎」のように様々な用途に応じて呼称が用意されています。今回はそれらの呼び名についてです。
まずは「亭」ですが、これは小さな休憩所、東屋(あずまや)を意味する言葉でしたが、料理屋や旅館などに使われるようになっています。「庵(いおり)」は草庵、隠棲する小屋などに使われましたが、建築史的に有名なのは京都府大山崎町にある「待庵(たいあん)」でしょうか。千利休が作ったとされ、現存最古の茶室で国宝に指定されています。もう一つは愛知県犬山市の「如庵(じょあん)」です。こちらは織田有楽斎(織田信長の弟)が建てた茶室で、これも国宝です。
書斎や斎場のような「斎」のつく空間は清浄な場所を意味しています。近年はあまり使われませんが「斎館」は神社や仏閣で神職や参拝者が身を清める建物で、修行のために神職や参拝者が宿泊する場所を指す場合もあります。「荘」はおごそか、重々しい、 いかめしいという意味を持ち、具体的には山中や自然豊かな場所にある建物、質素だが品のある落ち着いた建物を意味します。別荘や荘園がそれですが昭和の木賃アパートもこれにあやかって、ときわ荘や白樺荘など「荘」の付く名称が多く見られました。

























