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プレミアム会員限定知って得する建物の豆知識 398 合  板 「構造用部材」 法整備で一気に普及

住宅新報 2025年4月15日 号 9面

連載: 知って得する建物の豆知識

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  • 知って得する建物の豆知識 398 合  板 「構造用部材」 法整備で一気に普及

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  • CLT断面

    2 / 2CLT断面

 合板は、木材を薄くスライスした単板(ベニヤ)を奇数枚重ね、繊維方向が直交するように貼り合わせた板材です。耐久性や加工性に優れ、建築や家具、工芸など幅広い用途に利用されています。その歴史は古く、紀元前3000年頃のエジプトの墓などから、薄い木の板を貼り合わせた家具が発見され、合板の原型と考えられています。18世紀後半から19世紀にかけて、ヨーロッパでは木材を薄くスライスして接着する技術が発達し、19世紀の産業革命期には木材加工技術の機械化によって、合板が家具製造などに使用されるようになりました。

 日本では1907(明治40)年に大阪でセメントを詰める樽を造っていた、浅野吉次郎によって丸太を回転させながら薄く切削して単板を作るロータリーレースが開発され、合板を製造したことが起源とされます。その後、日本の合板産業は主に東南アジア産のラワン丸太を原料にして発展してきましたが、近年は、針葉樹へ転換が進み、ほぼ9割以上が針葉樹合板になっています。

 合板の種類には一般的な用途に使われる合板として構造材や家具、内装などに使用される「普通合板」、東南アジア産のラワン材を使用したラワン合板、表面が滑らかで加工しやすく、内装や家具の化粧材として使用する「シナ合板」、水に強い接着剤を使用し、コンクリート型枠や水回りの施工に適する「構造用合板(コンパネ)」、薄く柔軟性があり、曲面加工が可能で家具やデザイン性の高い内装に使用される「曲げ合板」などがあります。

 合板は、初期の化粧的なものから最近は構造用部材としての用途が高まっています。これは日本でツーバイフォー工法(枠組み壁工法)の市場が拡大したことが大きな影響を与えています。ツーバイフォー工法ではランバー材(角材)で枠を作り、その枠の両面に構造用面材を貼って、強度の高い大型パネルを造り、このパネルを組み合わせて構造躯体を構成します。ツーバイフォー工法の市場拡大に伴い、面材の使い方と釘などの配置と本数などを定め、壁倍率(強度)を性能規定化するなど法整備が進んだことから、一気に普及が進みました。この影響を受け、在来の木造軸組工法でも耐力壁や、剛性の高い床面を構成する「面剛性(ダイヤフラム)」の考え方が進み、構造用合板を敷き詰めるケースも増えています。

 更に、構造用面材は木造建築物の中高層化に伴いOSB(配向性ストランドボード)、パーティクルポード、MDF(中密度繊維板)に広がっています。OSBは、木材を細長いストランド(薄片)状にし、それらを接着剤で固めて圧縮・成形した構造用合板の一種です。木片が一定の方向に配向しているため、強度や耐久性が高く、建築や家具などさまざまな用途に使われます。パーティクルボードは、木材の破片(おがくずやチップなど)を接着剤と混ぜて圧縮・成形した板材です。安価で加工しやすく、主に家具や内装材として広く使われています。MDFは、木材を繊維状(ファイバー)に細かく砕き、接着剤と混ぜて高温・高圧で成形した板材で、表面が滑らかで加工しやすいため、家具や建築内装、DIYなど幅広い用途に使われます。

 最近はCLT(直交積層板)も使用が拡大しています。CLTは、木材の板(ラミナ)を繊維方向が直交するように積み重ね、接着剤で圧着した大型の木質パネルです。強度・耐震性・断熱性に優れ、木造建築の大型化・高層化を可能にする新しい建築材料として注目されています。     (建築家・中村義平二)

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