不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第47回 宇都宮LRT(次世代型路面電車) 都市の魅力と生活の質を向上させる
住宅新報 2025年4月15日 号 7面
宇都宮市は2023年8月、中心市街地があるJR宇都宮駅西側とは反対側の東口に新たなLRT(次世代型路面電車)を整備した。このLRTは、東口から高根沢工業団地までを約14.6キロ結び、総事業費は600億円を超える大規模なプロジェクトである。なぜ、このLRTが中心市街地ではない東口に設置されたのか疑問を持ち調べてみた。
宇都宮市は自動車依存が非常に高い都市で、多くの市民が日常的に車を使用している。しかし、市の東部には2つの工業団地があり、通勤時間帯の慢性的な渋滞や大気汚染に悩まされていた。これを解消し、さらに少子高齢化が進む中で車を運転できない人々の移動手段を提供するために、LRTは整備された。通勤や通学、買い物など、幅広い市民の生活に便利な交通手段として位置づけられている。
「快適な移動を全ての利用者に提供する」というコンセプトのもと、LRTは設計されている。実際に見に行くと、車両の乗降口がとても低く設計されていることに驚いた。ホームの高さも数十センチほどで、車両との段差や隙間がほぼなく、バリアフリー性に特に配慮していることがよく分かる。実際に車椅子を利用している人がいたが、スロープや補助を必要とせず一人で乗り降りしている姿が印象に残った。車両の広さと長さにもこだわっており、法規制ギリギリのサイズで設計され、ゆったりとできる車内空間が作られていた。50席、最大定員160人が確保され、終点まで乗ったが快適に過ごすことができた。
























