不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第39回 富士山周辺は開発制限が多い 自然保護とのバランスが重要
住宅新報 2025年2月18日 号 7面
富士箱根伊豆国立公園は静岡、山梨、神奈川、東京にまたがり、公園面積は12万1755ヘクタール。富士山地域、箱根地域、伊豆半島地域、伊豆諸島地域があり、富士山地域には観光や登山の拠点として様々な施設がある。主要な利用拠点として、富士山の五合目(吉田口、富士宮口など)、ビジターセンター、宿泊施設、キャンプ場などがあり、環境省ホームページによれば、2020年10月~21年9月までの利用者数は推計1577万人で、日本の34ある国立公園中トップである。ところで、富士山周辺には富士急ハイランドと富士サファリパークがある。
富士急ハイランドは富士山の北側、山梨県富士吉田市にあり、広さ50ヘクタールで年間来場者数は200万人以上。アトラクションは40種類以上(FUJIYAMA、ド・ドドンパ、ええじゃないか、高飛車、戦慄迷宮など)、アニメエリアやキッズ向けエリアもあり、スリル満点の乗り物から家族向けのアトラクションまで独自のテーマに基づいた多岐にわたるコンテンツがある他、季節ごとに様々なイベントが開催される。
一方、富士サファリパークは富士山の南側、静岡県裾野市に位置し、広さ約74ヘクタール。多くの動物が自然に近い環境で飼育されていて(ライオン、キリン、ゾウ、クマなど)、肉食ゾーンと草食ゾーンがあり、日本最大級のサファリパークとして知られる。国立公園内にあるかと思って地図で確認すると、国立公園に近いが区域外であった。国立公園では自然保護のため土地開発が制限される。世界遺産である富士山がある富士山地域は自然保護のため開発制限が多い地域が多い。富士急ハイランドと富士サファリパークはいずれも富士山地域の普通地域の近くにある。富士急ハイランドでは、アトラクションの入れ替えと解体がよく行われる。現在、ド・ドドンパの営業終了が発表され、近く解体されるらしい。国立公園内ではアトラクションの入れ替えのたびに多くの手続が必要なため、国立公園の区域外に設置したのだろう。他方、富士サファリパークは、計画当初の予定地は国立公園内だったそうだ。多くの動物と触れ合え、自然と調和するように思うが、国会で問題が指摘され、静岡県が国立公園の外に場所を移転するように指導したとのことだ。
国立公園は、観光地としての魅力と自然保護のための開発規制とのバランスが重要だ。だがそのバランスをどう取るのかは実際にはかなり難しいと思った。(不動産学部3年 徳永暖大)
【教員コメント】 日本の国立公園の特徴の一つに区域内に民有地が多い点がある。自然豊かな国立公園内の別荘やリゾートマンションなどは高い人気があろうが、開発許可の困難性、色やデザイン、増改築の規制等のため、計画の際には事前の十分な調査が必要だ。(浜島裕美)

























