信義房屋不動産 王茂桑 代表取締役社長に聞く 日本人の売主が急増 高額で買う台湾人に照準 東京都心、大阪・京都が稼ぎ場
住宅新報 2025年2月4日 号 7面
――まずは24年通期実績と25年の目標について。
「計画通りだ。取扱高は700億円、取扱件数は契約ベースで800件だった。前年比でそれぞれ20%、10%の増加となった。東京が7割、大阪で3割のシェアである。管理戸数は2200戸(前年比15%増)だった。25年は取扱高・取扱件数とも5~10%の増加を計画している」
――主力顧客である台湾人の購買動向と、その特徴についてうかがいます。
「分譲マンションの1部屋を所有したいと考える人が増えている。24年の購入希望者は8200人に上り、そのうち約1割に当たる800件が成約につながった。23年の希望者数は7700人ほどであり、大幅に増加している」
――この希望者の増加は円安が主な要因でしょうか。
「日本銀行が利上げを決めた際に購入を一時見合わせる雰囲気があったものの、(急速な金利上昇は考えづらいと)様子見はなくなった。もっとも、当社で日本の不動産を購入する人の70%がキャッシュ購入で影響は少ない。
台湾政府が昨年9月に不動産取引に制限を設けたことで海外資産に資金を振り向ける人も少なくない。台湾国内では、不動産バブルを懸念して不動産購入の際に組むローン、つまり不動産向けローンの貸し出し限度額を縮小している。例えば、イメージとしては、1000万円まで借りられた人が500万円までと半分に絞られた格好だ。中には、半分に絞られて調達したローン資金を日本のマンションを購入する資金に充当するケースも見られた」
――25年の事業戦略についてうかがいます。
「東京は渋谷や品川、新宿、池袋など再開発ラッシュである。関西では大阪・関西万博が控えている。これらをアピールして台湾を中心とする華僑系投資家の成約数を増やしていく。東京は都心5区と3区に集中する。関西エリアでは、大阪と京都を合わせて40%のシェアを目指す。日本のデベとの連携も進める」
――日本人の売主を集めることを目的に六本木に店舗を構えていますね。
「そうした店舗を今年は渋谷と麻布にも出店する予定だ。日本の売主の件数については契約ベースで24年に140件と前年比で3倍に急増した。マンション価格が値上がりし、売り時と考えている日本人が増えているためだが、日本人に売るよりも台湾人に売るほうが高く買ってくれるため、当社での売り依頼が増加していると分析している。
日本の大手仲介会社を含めての成約実績がある人が多く来店しているのも特徴だ。売り依頼の内容として特筆すべきは、タワーマンションの多さが挙げられよう。今年は日本人売主を増やすことにも注力し、向こう7年の間に日本人売り由来の成約数が台湾人の売りを上回るようにする」

























