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スタンダード会員限定2025 宅地建物取引士受験セミナー (3)

住宅新報 2025年1月28日 号 9面

連載: 2025宅地建物取引士受験セミナー

資格・実務
2025 宅地建物取引士受験セミナー (3)

【問題1-11】

 令和7年2月1日からAがB所有の甲地を賃借して乙建物を所有している場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

(1)AB間で契約を更新した後に、乙建物が滅失した場合、Aは原則としてBの承諾がなくても、残存期間を超えて存続する建物を再築することができる。

(2)Aが適法にBに乙建物の買取請求権を行使すると、その所有権は直ちにAからBに移転するが、AはBが代金を支払うまで建物の引渡しを拒むことができる。

(3)Aは、借地権登記を備えなくても、Aと同姓でかつ同居している長男名義で乙建物について所有権保存登記をしていれば、その登記をもって借地権を第三者に対抗することができる。

(4)AB間の契約で「一定期間は借賃の額を増減しない」旨を定めた場合でも、甲地の借賃が近傍類似の土地の借賃に比較して不相当となったときは、当該期間中でも、Bは借賃の増額を請求することができる。

【問題1-12】

 AがB所有の甲建物を令和7年2月1日に新たに賃借して居住している場合、民法及び借地借家法の規定によれば、次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)甲建物の修繕が必要な場合において、AがBに修繕が必要である旨を通知したにもかかわらず、Bが直ちに必要な修繕をしないときは、Aはその修繕をすることができる。

(2)Aは甲建物の引き渡しを受けているときに限り、Bから甲建物を譲り受けたCに対して借家権を対抗することができる。

(3)本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約であって、造作買取請求に関する特約がない場合、期間満了で本件契約が終了するときに、AはBの同意を得て甲建物に付加した造作について買取請求をすることができる。

(4)Aが無断で甲建物をDに転貸した場合、AがDに未だ甲建物を引き渡さないうちでも、BはAとの賃貸借契約を解除することができる。

【問題1-13】

 建物の区分所有等に関する法律(以下この条において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)共用部分の保存行為は、集会の決議を経ずに各区分所有者が単独で行うことができるが、規約に別段の定めをすることができる。

(2)共用部分の変更(その形状又は効用の著しく変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが、規約でこの区分所有者の定数を過半数まで減ずることができる。

(3)法又は規約により集会において決議すべき場合において、区分所有者が1人でも反対するときは、集会を開催せずに書面によって決議することはできない。

(4)最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書によれば、共用部分の全部について持分割合を定める規約を設定することができる。

【問題1-14】

 不動産の登記に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)登記事項証明書の交付の請求は、利害関係を有することを明らかにして、することができる。

(2)不動産の表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記は、当該共有者以外の者も、申請することができる。

(3)登記の申請をする者の委任による代理権の権限は、本人である法人の合併による消滅によって消滅する。

(4)相続によって不動産の所有権を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転登記を申請しなければならない。

【問題1-15】

 国土利用計画法23条の届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市の特例については考慮しないものとする。

(1)市街化区域においてAが所有する面積3000m2の土地について、Bが購入した場合、A及びBは事後届出を行わなければならない。

(2)事後届出に係る土地の利用目的について、都道府県知事が当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るため必要な勧告をした場合、当該都道府県知事はその旨を公表することができる。

(3)事後届出の規定に違反して、土地売買等の契約の締結について届出をしなかった場合でも、当該契約は無効となることはない。

(4)指定都市(地方自治法に基づく指定都市をいう。)の区域以外に所在する土地について、事後届を行うにあたっては、市町村の長を経由しないで、直接都道府県知事に届け出なければならない。

【問題1-11】  正 解 (2)

(1)は誤り。

 当初の期間(最初の契約期間)中と異なり、契約の更新がなされた後に建物が滅失した場合には、借地権者は原則として借地権設定者の承諾がなければ、残存期間を超えて存続する建物を再築することができない。借地借家法7条・8条。

(2)は正しく、正解。

 建物買取請求権が行使されると建物の所有権は借地権設定者に移転するが、借地権者は借地権設定者が代金を支払うまで引渡しを拒むことができる(大判昭7.1.26)。

(3)は誤り。

 借地上の建物の登記をしているときは、たとえ借地権の登記がなくても、借地権を第三者に対抗できるが、建物の登記は借地権者の所有名義(A)であることを要する(最判昭41.4.27)。同法10条1項。

(4)は誤り。

 借地契約において、一定期間、借賃の額を増額しない旨の特約は借主に有利であり有効とされている(同法11条1項)。したがって、Bは借賃の増額を請求することができない。なお、減額しない旨の特約は借主に不利な内容であり無効である。Aが減額を請求することができる。

【問題1-12】  正 解 (3)

(1)は誤り。

 賃借物の修繕が必要である場合において、賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が「相当の期間内」に必要な修繕をしないときは、賃借人はその修繕をすることができる。民法607条の2。

(2)は誤り。

 借家権は、建物の引渡しがなくても、賃借権の登記があれば、建物について物権を取得した者に対抗することができる。民法605条、借地借家法31条。

(3)は正しく、正解。

 AB間の契約が借地借家法38条の定期建物賃貸借契約である場合に、造作買取請求に関する特約がないときは、期間満了で本件契約が終了するときに、AはBの同意を得て甲建物に付加した造作について買取請求をすることができる。同法33条1項。

(4)は誤り。

 転貸借契約を無断で締結しても、未だ当該建物を引き渡さないうちは、BはAとの賃貸借契約を解除することができない。民法612条2項。

【問題1-13】  正 解 (4)

(1)は正しい。

 共用部分の保存行為は、各区分所有者は単独で行うことができるが、規約で別段の定めができる。区分所有法18条1項・2項。

(2)は正しい。

 共用部分の変更(その形状又は効用の著しく変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが、規約でこの区分所有者の定数は過半数まで減ずることができる。同法17条1項。

(3)は正しい。

 集会を開催せずに、書面又は電磁的方法により決議するためには区分所有者の全員の承諾は必要である。したがって、区分所有者が1人でも反対するときは、集会を開催せずに書面によって決議することはできない。同法45条1項本文。  

(4)は誤りで、正解。  

 最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により一定の規約(規約共用部分に関する定めや敷地の権利関係に関する定め)を設定することができる。共用部分の全部について持分割合を定める規約を設定することはできない。同法32条。

【問題1-14】  正 解 (4)

(1)は誤り。

 登記事項証明書の交付の請求は、誰でも、登記官に対して、手数料を納付して、利害関係を有すること明らかにすることなく、することができる。不動産登記法119条1項。

(2)は誤り。

 不動産の表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記は、当該共有者以外の者は、申請することができない。同法33条3項。

(3)は誤り。

 登記の申請をする者の委任による代理権の権限は、本人である法人の合併による消滅によって消滅しない。同法17条2号。

(4)は正しく、正解。

 相続によって不動産の所有権を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転登記を申請しなければならない。同法76条の2.76条の3。

【問題1-15】 正 解 (3)

(1)は誤り。

 市街化区域においてAが所有する面積2,000m2以上の土地について、Bが購入した場合、権利取得者であるBが事後届出を行わなければならない。国土利用計画法23条2項1号イ。

(2)は誤り。

 勧告した場合ではなく、勧告に従わないときに、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。同法26条。

(3)は正しく、正解。

 事後届出をしなかった場合、罰則の規定が適用されることがあるが、契約が無効になることはない。同法47条1号。

(4)は誤り。

 指定都市(地方自治法に基づく指定都市をいう)の区域以外に所在する土地について、事後届を行うにあたっては、市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。同法23条1項。

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