不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第34回 色彩で高める長屋の魅力 長屋に大きな価値を創出
住宅新報 2025年1月14日 号 7面
生活を送るために最低限必要な衣食住のうち、「住」は住宅を指す。普通、住宅と聞けば戸建て・マンション・アパートをイメージする。 しかし、日本にはもう一つ「長屋」という形式が存在する。横に長い建物を壁で仕切って一つの住戸とする。戸建て住宅を合体させた連棟式の建物である。
江戸時代には、商人などが表通りに店を構えて二階で暮らす表長屋と、その背後に井戸などの共用空間を挟んでつながる裏長屋があった。江戸の長屋は高密度で、ロンドンをしのぐ世界一の人口が共同生活を送っていた。近年では、大阪、京都など関西圏に多く見られ、東京では月島などに残るほか多摩ニュータウンでも採用されている。「日本の伝統」として親しまれてきた長屋だが、今、姿を消しつつある。
英国の都市部では日本の長屋に相当する「テラスハウス」が主流だ。構成は同じだが、存在感はまるで違う。英国では、住戸ごとに外壁の色が異なり個性がある。連棟式なので異なる色が綺麗に調和して見える。他方、日本は統一感を重視する傾向があり、長屋全体が同じ表情で、華のないぼんやりとした外観になる。
























