物件が増える兆候なし 2024年上半期・東京 不動産競売市場 差し押え先行指標が低空飛行
住宅新報 2024年9月3日 号 7面
株式市場が株高でにぎわいを見せ、デフレ経済からの完全脱却に向けて期待がかかる中で、倒産が増加している。7月の倒産件数920件のうち、不況型倒産が8割超を占めており、破産は28カ月連続で前年同月を上回っている。〝資源価格の高騰と円安の相乗効果〟によってエネルギー価格が上がり光熱費などの固定費が膨らみ、日銀が大規模金融緩和を終えて金利上昇局面が加わることで企業の優勝劣敗を加速させている。
そうした中で、不動産競売市場を見てみると、東京地裁本庁の24年上期の開札結果は、対象物件数が239件(前年同期比18件減)となり、総入札数も2422件とおよそ2割減少した。不動産競売事情に詳しいワイズ不動産投資顧問(=データ提供、東京都千代田区)の山田純男代表取締役は、「倒産が多いと言われる割に競売に出される物件は少ない。不動産市場が好調で競売に持ち込まれる前に処分(売買)が成立しているためだ」と指摘する。年初から競売物件が増えるという兆しはなかったともいい、差し押さえ件数の先行指標となる配当要求終期の公告件数は1カ月平均でおよそ76件にとどまる。このまま推移すれば年間で1000件に及ばないペースであり、公告件数のうち約4割が任意売却で消える。実際に競売にかけられる件数は600件に届かない勘定だ。
共有物分割請求訴訟
























