ワンルームのパイオニア スカイコート創業55周年 リノベーションで賃料アップ オーナーの長期経営を支援
住宅新報 2024年7月16日 号 5面
――リノベーション専門部署の「スカイクラフトラボ」を5年前に立ち上げたが、その狙いは。
藤原氏 ワンルームマンション市場も歴史を重ね、当社が参入してからも40数年が経過した。管理物件も積み上がり(現在約9000戸、うち7割は借り上げ)、収益性が落ちてきた物件については、時代に合った設備やデザインへのリノベーションをオーナーに提案する必要性が強くなっている。
――オーナーとの交渉のポイントは。
岸氏 どれぐらい賃料を上げることができたのかという数字と、その改装事例を写真などで見てもらうと、ほぼ納得してもらえるケースが増えている。保有戸数が少ないオーナーほど愛着があるのか、リノーベンションをして長く持っていたいという人が多い。
――ワンルームといえば広さは20~25m2ほど。限られた面積の中でどのような工夫をしているのか。
岸氏 まず築古に多い3点ユニットの場合は、バス・トイレを分離させる。居室は狭くなるが、壁面オープン棚などをうまく設けることですっきりと暮らしやすい空間にできる。当社は物件ごとに過去の入居者データ(属性や入居期間など)を保有しており、それらを分析して最適な工事内容を考え、画一的ではない提案ができているのが特徴だ。
コンセプト型1棟売りも
――ワンルーム市場もストック時代を迎えているが、主軸である新規開発事業ではどのような取り組みをしているのか。
藤原氏 2年ほど前から、コンセプトを持ったマンションを一棟単位で販売する事業を始めている。楽器を弾くことができる防音性能付きマンションや、民泊に特化したマンションなどを手掛けている。
――一棟を1つのコンセプトで企画すると、入居者同士の交流やコミュニティが育ちやすいのでは。
藤原氏 特に音楽好きが集まるマンションは住民が集まって演奏会を開いたりして交流が活発化するのではと期待している。今年、来年と既に数棟予定している。
――今後の新築物件の供給計画は。
藤原氏 現在の累計供給棟数が970棟まできているので、コンセプト型も含めて1000棟をなるべく早く達成したい。巷では中古物件のほうが投資家にとってメリットがあるという情報が多く流れているが、新築は最新の建築技術と設備を備えているという最も大きな利点を備えている。当社は投資家が長い視点でマンション経営に成功し続けてもらうことを願っているので、新築はその大事な戦略基点となる。
(井川弘子)

























