知って得する建物の豆知識 381 おもしろい現場用語 蒲鉾にする? ケレン? 笑う?
住宅新報 2024年7月2日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識
各業界には隠語や独特の用語があり、言葉を一般と区別することで、その業界のカルチャーを形造っています。今回は建築業界で使われてきた、面白い用語について述べてみましょう。
いささか品のない語感ですが「尻割り(けつわり)」とは、請け負った仕事を完成させずに途中で投げ出し、逃走してしまうことです。また、別の意味では「悪事のたくらみを暴露する」といった意味にも使われます。建築とは関係ありませんが、時代劇などでならず者などが着物の裾をまくって座り込むところから、自らの意思を強引に通そうとすることを「尻をまくる」と言います。
「蒲鉾にする」と言いますが、これは天端中央を高めにして円弧状に、断面をかまぼこ型に仕上げることです。ローマ時代の建築における技術革新に「アーチ」「ヴォールト(かまぼこ型)」「ドーム」があります。円弧状に仕上げたアーチを延長すると蒲鉾型ヴォールトになり、アーチを回転させるとドームになります。このような円弧状に中央を高めにした建築は、いずれも、垂直荷重を支える力が強く、レンガなどの小さな材料で大きな空間を構築することが可能です。

























