ADR相談からみる 事業者のためのトラブル事例 ――傾向と対策 【第15回】賃貸住宅に関するトラブル
住宅新報 2024年3月19日 号 7面
連載: ADRの現場から

一般財団法人不動産適正取引推進機構が公開した「令和4年度の不動産相談の概要」によると、相談内容として賃貸関係の内容は7790件、売買関係のものは3831件と、おおよそ2倍の件数が寄せられています。この傾向は各年に見られ、賃貸関係のトラブルの多さをうかがうことができます。当機構でも同様の傾向が見られ、「賃貸住宅関係のトラブルについて、ADR(話し合いによるトラブル解決の手段)を活用して解決したい」という相談が多く寄せられています。
ここでは、消費者がどのような賃貸住宅関係トラブルについてADRによる解決を希望しているのか、その事例をご紹介します。なお、賃貸住宅関連のトラブルの種類は、大きく分けて(1)賃借人と賃貸人(管理会社を含む)、(2)建物オーナーと管理会社、(3)建物オーナーと物件の隣人、(4)隣人同士のトラブル、があります。
まず、(1)に関する相談事例としては「賃貸しているアパートにおいて、窓を閉めているのにも関わらず雨が差し込み、家財に被害が出てしまった。大家に相談をしたが、話をはぐらかされてしまって取り合ってくれない」というものがあります。























