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スタンダード会員限定AIが人口減少を補完する時代は歓迎すべき 人工知能が「仕事を奪う」…という言説 過去10年の反証で全否定済み

住宅新報 2024年1月23日 号 6面

売買・賃貸仲介
AIが人口減少を補完する時代は歓迎すべき 人工知能が「仕事を奪う」…という言説 過去10年の反証で全否定済み

 人工知能(AI)の発達により仕事が奪われる。野村総合研究所が2015年に日本の労働人口の49%がAIやロボットなどで代替可能だと発表したが、どこまで現実味があるのか。

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 セラピストスクールを運営するAGO global(東京都港区)が昨年11月にAIに関する意識調査を30代の女性に行ったところ、AIに代替される可能性が高い職種は「事務職」が最も多く、「コンピュータープログラマー」、「製造業」がトップ3だった。半面、AIに代替されにくい仕事の特徴として、「人間関係やコミュニケーションが中心の仕事」が約45%を占めて最も多い。

 住宅・不動産業界でも将来的にAIに取って代わられる業務とそうではない業務が鮮明になる公算が大きいとされるが、住宅・不動産業界は、まさに人間関係とコミュニケーション力で正確な情報を顧客に提供するのが肝である。それにより成約か否か道が分かれる。人の介在は欠かせない。分譲事業では、物件のプロモーションを行って消費者の購買意欲を高められるか、賃貸事業では同様に新しい入居者を引き寄せられるかだ。

 賃貸管理を手掛けるベルデホーム(埼玉県久喜市)の熊切伸英社長は、昨年の日管協フォーラムのセミナーで「物件の管理でのテナント関係の強化であったり、入居者とのコミュニケーション、契約や法律トラブルの処理、事故・災害時のアクションはAIで代替できない分野だ」と指摘した。

 麗澤大学教授でAI・ビジネス研究センター長の宗健氏は、「AIによって多くの仕事がなくなるという言説は13年にオックスフォード大の准教授などが発表した論文がきっかけだが、この10年間でAIによってなくなった仕事はほとんどない。AIで仕事を構成する個別のタスクは自動化されてなくなるかもしれないが、現在では、この論文は反証によって全否定されているのが実態だ」と指摘する。 ただ、AIによって仕事が置き換えられて効率化されたり、生産性が向上して働く人のストレスが軽減されるならば歓迎すべきことだとする。人口減少に伴い労働人口が減る将来を踏まえれば、AIで仕事がなくなることを心配するよりもAIなどで労働人口減をカバーできることの方が重要になる。

 AI技術は日進月歩だ。不動産開発や売買・賃貸仲介では、大手各社がAI機能を盛り込んだサービスを相次いで投入しており、東急リバブルではマンションや土地、戸建て住宅での査定価格サービスを提供する。同社の査定担当者が1000件を超える査定データを活用しており、査定の誤差率は中央値で3%台、平均値で4%台という高精度を誇る。

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 前述の宗氏は、「家賃や不動産価格についてAIによって推計できれば事業者の利益も拡大していくだろう。AIの事業への適用は積極的に取り組んでいく必要がある。例えば、設備トラブルや各種問い合わせなどがAIによって自動化されれば、それはそれで歓迎すべきことだろう。いずれせよ、AIによって仕事の全体、例えば営業職がなくなることはない」と話す。

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