NENGO 〝四方が壁〟都市型注文戸建て始動 環境素材、耐震、断熱にも配慮
住宅新報 2023年11月14日 号 7面
「100年後の街つくり」をミッションに、断熱工事やリノベーション、不動産業を手掛けてきたNENGO(川崎市高津区、的場敏行社長)は11月7日、都市型戸建て注文住宅「NENGOの家―家と庭と―」の販売を開始した。敷地の四方を5メートルの壁で囲み、庭を含む敷地の隅までを〝家の中〟として成立させる新たな住まい方を提案する。周囲を住宅に囲まれた旗竿敷地でも開放的な中庭を手にすることができるとし、都市部の第一種低層住居専用地域で営業を強化していく考えだ。
11月2日には、東京都町田市三輪町のモデルハウスで内覧会が行われた。木造2階建てで、敷地面積は30.1坪、中庭面積6.02坪。延べ床面積は1、2階合計で18坪。同プロジェクトをプロデュースしたNENGO工務店の吉崎啓太氏は、窓のない5メートルの壁で四方を囲む規格について、「シンプルな外観は周囲への影響も少なく、街の美観を守る。可能な限り構造耐力壁を外周部で確保し、内装部の自由度を向上させた。凹凸がない工法は頑丈さと共に、メンテナンス性にも優れる」と説明した。
また、長く愛着の持てる住まいとするため、色や質感を楽しめるPORTER‘S PAINTS、素足に優しい無垢の杉材、堀田カーペットなど、使えば使うほど味が出る上質な素材を標準仕様とした。可変透湿気シートや透湿性のある100倍発泡断熱を施し、断熱等級5相当を確保するなど、20年以上に及ぶ断熱工事の知見も生かした。
外周部に窓がないにも関わらず室内への採光に優れ、視線を遮るためのカーテンも不要。敷地の3割以上となる庭では、子供が自由に遊んだりペットを放し飼いにしたりと他人の目を気にせず十人十色の使い方ができる。ウッドデッキや植栽、ハンモック設置やサウナなどアレンジも可能。吉崎氏は「『家と庭と』に続く3つ目のキーワードは、住む人のこだわりが反映できる。防音性も高いので音楽・映画鑑賞や、建具等を追加して会員制レストラン兼住居とすることも可能」と話す。
なお、企画・開発に当たっては「まちづくりを掲げながら壁で建物を閉じている」と批判的な声も寄せられたという。しかし、同社の的場社長は「地球環境を破壊しない建材を利用し、時間が経つにつれて味わいが増し、その土地にあり続けてほしいという家づくりをしたい。空や庭とつながり、美しいラインでデザインされた街つくりを目指す」と述べ、購入者が望む住まい方でアレンジがしやすい「究極のふつう」な住まいを具現化したと自負する。
モデルハウスの販売価格は4080万円。今後は東京・神奈川の住宅密集地を中心に年間10戸の販売を目指す。なお、建物部分の坪単価は120万~130万円を想定しているという。

























