観測・東京オフィスマーケット 空室率・賃料とも3期連続悪化 労働力減が将来に影落とす 悲観論和らぐも現実は厳しく
住宅新報 2023年11月7日 号 6面
新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、ステイホームが叫ばれた頃からすれば、オフィス市況に関する悲観論が和らいでいる。米国でのオフィス出社率が50%と半分にとどまる一方で日本は70%超の出社率とされる。
不動産証券化協会の菰田正信会長は、9月の記者懇談会で「八重洲のビル(東京ミッドタウン八重洲)では85%の出社率だが、この数字に海外投資家はびっくりしている」と自身の渡米経験を述べた。日米オフィス市場の違いを踏まえてビル市況が底入れに向かうとの見方をにじませる。
ただ、オフィス市況が好転に向かうとの楽観論は聞かれない。23年第2四半期中(4~6月)に「田町タワー」と「森JPタワー」というAグレードビルが2棟竣工し、ストックは前期比で2.5%増加した。不動産サービスのJLLでは、23年通期の新規供給は同社が統計を取り始めてから過去2番目に大きい水準だという。同社リサーチ事業部長の赤城威志氏は、「需要を上回る余剰供給により空室率は上昇し、引き続き賃料には下押し圧力が加わる」と観測すると共に、賃料の緩やかな下落を背景に取引価格が緩やかに下落すると見通す。
























