全宅連 「事業承継ガイドブック」7月公開 「危機感が薄い」警鐘鳴らす 処方箋 宅建業の魅力アップ
住宅新報 2023年6月27日 号 6面
少子高齢社会の進展に伴い人手不足が深刻になっている。住宅・不動産業界にとっても同様だ。特に中小零細がひしめく地場不動産業界は事業承継の問題が深刻化し、全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)では若者の不動産業界離れを食い止めたいと独自に勉強会を開催するなど試行錯誤を重ねている。その中で、「宅建業者のための事業承継ガイドブック」を作成し、7月にホームページ上で公開する。子がいても事業を承継したくないという実情なども踏まえて宅建士のあり方・宅建業の拡充をテーマに研究会も近く立ち上げて宅建士の魅力アップを探る。
全宅連の「中小宅建業者の事業承継問題等に関する勉強会報告書概要」によれば、事業承継について「自分の代で廃業するつもり」(31%)と「まだ考えてない」(37%)を合わせると全体の7割弱を占めている。「事業は承継させたいが、事業承継に向けてどのような行動をとったか?」では約4割が「まだ何もしていない」との回答で「危機感が薄い」(全宅連)と判断する。特に子がいない、子供に承継の意志がない、適当な後継者がいない、と回答した人は廃業の方針を固めるまでに「何もしていない」が8割以上を占めている。これに対して全宅連は「廃業を決める前にM&A(合併・買収)など事業承継に向けての模索をしてほしい」と事業継続を訴える。子がいなくても親族内や親族以外の役員による承継、従業員に継がせるなどの手法も模索してほしいとする。
現在の事業経営に至った経緯については、三大都市圏・その他地方とも「親または親族から事業承継を受けた」とする割合が最も多く、その業態は「賃貸業(大家業・サブリース)」が約4割を占めているのが特徴的だ。一方で、売買仲介業は25%にとどまっており、キャッシュフローを生む優良物件を管理する事業はM&Aをしやすく、継続的な収入が読みにくいリセット型の売買仲介業は継がれにくい構図が浮かび上がる。























