地域密着探訪 ERAコレストハウジング(鹿児島県鹿児島市) DMで顧客開拓奏功 将来は〝総合不動産業〟へ
住宅新報 2023年5月16日 号 7面
建設系企業の不動産部門から分社独立して9年目。鹿児島市内に店舗を構え、売買仲介を主事業に、建売販売や土地分譲も手掛ける。「ERAのことは、従前の住宅資材を扱う会社に勤務していた時代から知っていた」(塩福社長)。不動産業スタート時から加盟し、サポートを受けてきたという。
宛名は手書きで
同社は、媒介受託を増やすためにDMを徹底しているのが特徴だ。主に地域の中で見つけた空き家や空き地の所有者に対して定期的なDM送付を続けている。ただ、所有者は、DMが届いたからといって、売却に向けて動き出すとは限らない。それぞれ家庭の事情によって動き出すタイミングは異なり、むしろ差し迫った事情がなければ、そのまま維持していくことも多い。
そうした中で、「まずは目に留まり、開封してもらえるように工夫している」(同社長)という。例えば、今の時代、手書きの宛名は、パソコンで作成した画一的な文字よりも目を引く。そして内容にも一工夫。地域に新しくできたショッピングモールができて人の流れが変わったことや、地元の駅がきれいに生まれ変わったことなど、不動産価値に影響を及ぼしそうな地域のトピックを盛り込む。DMの送付先である空き家の所有者は、県外に住んでいるケースも多く、子供の頃に過ごした地元の近況は懐かしさをもって読んでもらえるからだ。
すぐに反響がなくても地道に継続することが重要だという。塩福社長は、「7、8年間送り続けている顧客から連絡が来ることは珍しくない」と話す。
現在の従業員数はパートを含めて11人。限られた人数だからこそ効率良く動くために、商圏を鹿児島市内の一定エリアに限定している。エリアを広げると移動にかなりの時間を割くことになるからだ。こうした基準を明確にしておくことで、営業担当者を始めとした従業員の動きにも無駄が無くなるという。
塩副社長は最近の市況について、「今年に入り、売りの相談が増えている印象」と話す。売主は比較的高齢者が多く、ここ数年はコロナ感染予防のため県外に出るなどの移動を控えていたが、状況が落ち着き、動き始めた可能性がある。一方で買いの動きは弱含み。コロナ下で在宅時間が増えた時期には、「もう一部屋ほしい」などの理由で住宅取得ニーズが強かった。「今は住まいに悩む人が減った印象。長く続いたコロナ感染拡大防止のための規制が緩和され、旅行や趣味などのほうに意識が向き始めたのではないか」(同社長)と分析する。
骨太の会社に
来年は節目の10年目を迎える。塩福社長は今後について、「じっくりと顧客の相談に乗る骨太の会社にしたい」「今は売買仲介に特化しているが、将来的には〝総合不動産業〟を目指したい。ただ、その際も商圏を拡大していくのではなく、一定のエリアで管理や賃貸仲介なども手掛け、不動産の悩みを持つ人にワンストップで対応できるようにしていく」と目標を掲げる。

























