東京カンテイ調べ 定借マンション増加傾向 用地難、大型化が要因か
住宅新報 2023年2月21日 号 7面
定期借地権誕生から30年が経つ。東京カンテイの調べによると、三大都市圏(首都圏、近畿圏、中部圏)での定期借地権付き分譲マンションの供給戸数(竣工ベース)が近年増加傾向にある(上グラフ)。
17年に1101戸と7年ぶりに1000戸を超えて以降、19年に1283戸、20年には1932戸と2000戸目前まで迫り、21年は減少したものの22年は再び1464戸へと増加。23年も1000戸超が見込まれている。定期借地権マンションが登場した94年以降では、99年に2007戸、09年に2024戸と2000戸を超えた年もあったが、11年以降は1000戸を下回る水準が続いていた。
ちなみに、売り出しベースでは19年に1103戸と3年ぶりに1000戸を超え増加に転じて以来、22年まで4年連続の増加となっている(速報値)。
近年、増加傾向にある要因としてはマンション用地の取得難や価格の高騰、物件の大型化などが考えられる。1件当たりの平均戸数(戸数/件数)を見ると、17年以降はおおむね100~160戸規模が続く。それ以前で100戸を超えていたのは08年と09年のみであり、近年の大型化傾向が目立つ。
また、定期借地権の借地期間が長期化してきているため(下グラフ)、ユーザー側の魅力が高まってきていることも背景にはありそうだ。
近年の供給戸数の内訳を都市圏別に見ると、一般の分譲マンション同様、首都圏の寄与率が大きい。近年は大手ディベロッパーが東京の一等地で借地期間を70年以上に設定した地代一括前払い方式による供給をかなり増やしているという報告もある。平均借地期間データでも首都圏は22年の平均で73年に達している。
定期借地権マンションの場合は一般の分譲マンションとは異なり、プロジェクトの絶対数が少ないことから、たまたま大型案件があったような年は供給戸数が跳ね上がることがあるため、供給トレンドを正確に捉えることが難しい。ただ、近年増加傾向にあることは確かであり、用地取得難や大型化のほか、消費者の〝利用ニーズ〟の高まりといった志向変化が背景にあるものとして注目に値する。

























