管理会社に管理を委託している管理組合は、どの程度の「規模」が多いと思いますか?圧倒的に多いのが50戸未満のマンションで、52.5%に当たります。更に、マンション総合調査の結果をみると、30戸未満が20%程度あります。管理組合の理事長の半数以上は50戸未満、2割は30戸未満のマンションの理事長なのです。
高経年の小規模マンションは管理組合運営が大変だと分かっているので、住むために買うという人は限られます。売買で持ち主が替わるより、賃貸で貸す人が多いように思います。それによって居住する区分所有者はどんどん減り、管理組合運営が一層大変になるという悪循環に陥っています。それが嫌で手放す人もいます。以前に縁があった小規模マンションも、その傾向がありました。
その状況で、管理費や修繕積立金の値上げに耐えられるのかが気になります。管理会社がきちんと説明していかなければなりませんが、住んでいる年金生活者にとって値上げは厳しい上に、見た目がそれなりに管理されていて賃借料もとれていると、外部区分所有者は急速な修繕積立金等の値上げには反対します。そうした状況の中では、30年後まで考えた修繕積立金は決まりません。
自主管理で長期修繕計画を持たず、総会も開かれていない…という小規模マンションの大変さは表に出やすいですが、一応は管理会社が入って理事会があり、ぎりぎりで運営している小規模マンションでも、実情は厳しい状況にあります。その危機はまだ見えにくいけれど、確実にそこにあるのです。
抱える事情は千差万別
管理会社は、管理戸数3000戸未満の管理会社が圧倒的に多く、48.5%がそれに当たります。受託戸数3万戸以上の管理会社は35社で9.9%ですが、その管理戸数は全体の74.4%に上ります。大都市部の住民の多くは、大規模なマンションで大手の管理会社が当たり前についているという環境下にいます。同じマンションでも抱える事情がまったく異なるのです。
大型マンションであれば、自立管理を推奨するのは本当に分かるのですが、その状況にない管理組合もあることを忘れてはいけないと思いました。半数以上の理事長は、高経年化と共に賃貸化が進む小規模マンションの理事長なのですから…。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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