紙上ブログ不動産屋の独り言674 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 定休日に掛かってくる電話とは 隣室の物音におびえる女性
住宅新報 2022年10月18日 号 6面

店の固定電話に掛かってくる電話はすべて私の携帯に転送されるようになっていて、それは定休日も同じ。従業員が何人もいる大手と違って、家主が何かの用で電話してきて私が出なかったりしたなら「小さな不動産屋に管理を任せるもんじゃないわね」と思われてしまうから。365日、電話には出ることにしている。たいていは「水曜日は定休日のハズ」と電話してこなかったり、掛けてきても「お休みのところすみません」と言ってくれるのだが、休みと知っていて掛けてくる電話の中には「今日じゃなくてもいいでしょ」と言いたくなる用件もある。いや、ほとんどそう。
「壁を蹴られた」
ある休日の午後、1Kのアパートに住む若い女性から電話があった。「母が来ていて、普通に話していたら、隣の人が壁を蹴ったのですが、どうしたらいいでしょう」とのこと。そんなハズはないと思う。アパートの構造的にも、隣室との境は押し入れになっていて、物音や話し声が聞こえる、なんてこともない。今までに隣の物音でトラブルになったことなどないし。それで「隣人はおおらかで、間違ってもそんなことで壁を蹴ったりしないと思いますよ。引っ越してきたばかりで荷物を開けていたりして、たまたま壁にぶつかったとか、そういうことだと思いますよ」と言ったのだが、「怖いです。こんなことが続いたらここには住めません」とおびえている。その女性、心の病で生活保護を受けている。気になってしまうのも分かる。それで隣人に電話したが仕事中で出られず、メールを送ったらすぐに返信があった。























