紙上ブログ不動産屋の独り言671 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 管理を辞退したマンション 近くに良心的な同業者が
住宅新報 2022年9月27日 号 6面

店番をしていたら、珍しく新規の家主が来店した。うちの店の先にある古いマンションの一室を持っていて、「そこが空いたから見てもらえないか」と言う。今までは他の業者で管理してもらっていたが、すこぶる面倒見が悪く、もう頼まないとのこと。そのマンションは、私も二度ほど客付けしたことがある。立川で最も古いマンションで、浴室の中に給湯器があったりして、使い勝手は悪い。天井も低く、大きな地震がきたら崩壊しそうに思える。間取りも1Kか2Kで台所も部屋も狭い。ベランダに鳩除けネットは必需品。部屋の向きによっては昭和記念公園の花火大会が見られるが、年に一度の花火大会のためにそのマンションの部屋を借りる気にはなれない。
おかしな造り
今までの入居者は長く借りていたようで、室内は全面的な改装が必要。差し当たっては給湯器を浴室から出さなければならないが、浴室の外にはバルコニーはない。いや、あるのだが、隣室のバルコニー。浴室に窓が無いからいいようなものの、窓があったらのぞけてしまう、おかしな造り。何より、給湯器を外壁に設置するのは命懸けの仕事。親しくしている設備屋に声を掛けたが断られてしまった。結局、改装も給湯器の交換も家主が自分で見つけてきた業者でやることになり、「オタクで入居者の募集をしてもらえないか」と頼まれたが辞退した。なぜなら、そのマンションの1階には良心的な不動産会社が入っている。それなのに別の業者に管理を依頼するのはいろんな意味で得策ではないからだ。うちも管理物件は1つでも多くほしいが、その不動産会社に依頼することを勧めた。実は、今年2件目の辞退である。























