オフィス市況 都心空室率が再び上昇 25カ月連続で賃料下落
住宅新報 2022年9月13日 号 6面

オフィス仲介大手の三鬼商事は9月8日、東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィスビル市況を発表した。それによれば、8月時点の平均空室率は6.49%となり、前月比0.12ポイント上昇して再び悪化した。同月は解約の影響は少なかったものの、大型成約が見られなかったことに加えて、新規のビル供給があったことが響いた。空室面積は1カ月間で約1万1000坪増加した。
平均賃料は2万250円(前月比0.06%減)と25カ月連続で下落した。1年前の同じ月との比較では3.26%の下落幅になっている。
地区別に見ると、空室率が低下したのは千代田区と渋谷区のみ。残り3区は上昇しているが、千代田区の空室率は4.92%(前月比0.12ポイント低下)となり、渋谷区が4.20%(同0.30ポイント低下)だった。特に渋谷区は前年同月比2.47%と大幅に低下している。
同社情報戦略室の丹野光俊氏は、「渋谷では解約が落ち着いていることに加えて、自社ビルを持つテナントからの分室需要が空室率の低下につながっている。渋谷はいち早く回復に向かう可能性がある」と話す。
23年に新規ビルの大量供給を控えて2次空室も懸念される中、都心は上げ下げを繰り返しながら緩やかに上昇する見通し。適正とされる5%を上回る展開が続き、賃料の反転上昇もまだ見通せない。
既存ビルの空室率は6.07%(前月比0.08ポイント低下)だった。統合・集約などに伴う中小規模の成約が見られ、解約の動きも少なかった。























