街の不動産トラブルを解決する 13 調停人候補者紹介 【調停人候補者】 善見育弘氏 有限会社丸善プランニング 代表取締役(兵庫県尼崎市)
住宅新報 2022年8月30日 号 9面
連載: 街の不動産トラブルを解決する
はじめに、私が今まで関わったトラブルの一例を紹介します。老朽化して近隣に迷惑を及ぼしている相続空き家(移転登記未了)の対策で、相続人姉妹2人と接触した際に、互いに管理責任の擦り付け合いから対立に発展し、各人の家族も参戦してきました。双方から自らを正当化し相手方を非難する話があり、それぞれの言い分を聞いていて到底解決の目途は立ちそうにありませんでした。
相当昔の話まで持ち出される中で、親の気持ちと子の気持ちについてお話しする機会があり「亡くなられたお父さんとお母さんは、今どんな気持ちでお二人の姿を見ておられるでしょうかね?」という質問を私がしました。そこから、妹さんが先に譲歩の気配があり、続いてお姉さんも気持ちが融けてきて解決に結びつきました。結果、司法書士の協力のもと、分割協議書を作成し、最終的に売却に至りました。
私が調停人候補者となった背景をお話しいたします。相続不動産は、売買取引に至るまでに数多くのハードルを越えなければならないケースが多くあります。私が所属するNPO法人兵庫空き家相談センターにおいて空き家対策のセミナーと相談会などを実施していますが、宅地建物取引に関する知識だけでは到底相談に対応できません。FP資格や相続診断士等の資格を持っているので一応の話は聞くものの、親族間で争う要素のある案件に直面した際には、知識不足もあり適切なアドバイスが出来ませんでした。そこで、もうワンステップ向上し、より良い提案をするために調停人候補者となることとしたのです。

























