竹井英久の 思案あれこれ (12) ウェブ取引と賃貸借契約標準化
住宅新報 2022年7月19日 号 7面

普通借家の住宅賃貸は最も非対面ウェブ取引に向いており、近いうちにスマホ完結になるだろう。自分で探し内見し、価格も基本は決まっているから気に入れば、残るは契約だけとなる。
しかし契約には基準が定着しておらず、貸主要望の個別性の強い契約も散見され、借主不利の契約でないかが心配で手軽にウェブ契約できる環境にない。国交省は標準契約を定めているが強制ではなく、実際の契約が標準契約とどう違うかを消費者に告知する義務もないので、宅建士も説明せず消費者は不安である。
家賃等の経済条件は違うが、その他の付帯設備の修繕、居住中の禁止・制限事項、賃料滞納時の解除対応、借主からの解除、現状回復のガイドライン適用などの基本部分に関して、標準契約書を一般化していくことは消費者利益につながる。消費者も賃貸契約するのだから借主の権利義務が世間一般慣行であれば従うし安心だ。もちろん個別性の強い契約をする自由はあるが、それは例外と捉え、標準契約と比較して消費者にどのような負担を強いるのか重説で対面説明するのは重要だ。























