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スタンダード会員限定竹井英久の 思案あれこれ (10) 宅建士の公的実績データベース

住宅新報 2022年5月24日 号 7面

売買・賃貸仲介
竹井英久の 思案あれこれ (10) 宅建士の公的実績データベース

 売買仲介において宅建士と消費者をマッチングするサイトや宅建士自身をアピールする会社が出てきた。消費者の選択基準が会社の信用第一で宅建士の実力を見ない現状を打破し、宅建士の地位向上に資するよい試みと思うが、会社の信用の下での優秀な宅建士選びなのか、サイトに参加する個人企業の宅建士選びなのか、誰が仲介事故責任を負うのか明確に消費者に告知しないと誤解を招く懸念がある。

 また宅建士を選ぶには、消費者は宅建士の経歴・実績・顧客評価等の正確な情報を求めるが、高額取引なので通販・グルメサイトのサクラレビューや偽の経歴・実績があっては困る。

業務範囲の定義なく

 自己申告は信用できず公的な認定システムが必要だが、そもそも実績認定をどうやるかが問題だ。ジョブ型で宅建士の仲介業務範囲が定義されていれば簡単だが、メンバーシップ型では複数人が関与する場合もあれば1人でやる場合もあるし、重説は宅建士が行い、案内・営業等は無資格営業マンがやっているケースもある。

 更に消費者取引以外の業者間取引等は実績認定から外すべきだし、件数を水増しする手法を排除することも重要だ。業務内容が違うので件数認識も売り買いで分ける必要があるし、物件種別・価格帯別も必要だ。レインズの成約報告に売り買いの担当宅建士を記載し、宅建士ごとのデータベースを更新するのが実務的だが、どういう仕事をすれば実績になるのか、宅建士以外の優秀営業マンをどう取り扱うのか、業界でのコンセンサスを得るのは難航しそうだ。会社も個人も成績がオープンになるのも厄介だ。

竹井英久(たけい・ひでひさ)=アトリウム代表取締役会長。東京都出身。73年慶應義塾大学経済学部卒業、三井不動産入社。三井不動産ビルマネジメント社長、三井不動産リアルティ社長、同社会長、不動産流通経営協会理事長などを経て現職。

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