紙上ブログ不動産屋の独り言643 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 修理依頼先で家主と相違 不義理をさせないでほしい
住宅新報 2022年3月8日 号 6面
アパートの住人から「流し台の扉がボロボロになってきて、流し台の下に湿気がこもっていてカビがすごいんです。見ていただけませんか?」との電話があった。家主に連絡すると、「業者さんに見てもらって見積書を送ってください」とのこと。それで近所の設備屋さんに見てもらうことにした。そのA社、良心的で、出張費も作業代も安く、面倒で小さな仕事でも快く受けてくれるので、こちらが申し訳なく思うくらいなのだが、いつも安心して頼めるのがうれしい。すぐに見に行ってくれて、見積書を家主に送信したら、意外な反応が返ってきて驚いた。
安いと思ったが
A社の社長は、「流し台ごと取り替えるとなると、床のCFも張り替えるようになって大変ですから、扉の表裏8枚を張り替えて、湿気が逆流しないように工夫してみましょう」とのことで見積額は5万円ほど。もちろん出張費も込み。ところが、である。家主からすぐに電話があって、「ずいぶんと高いですね。私が直接地元の設備屋に依頼して隣の部屋の流し台を新品に交換したら5万5000円でしたよ。そちらでも見積もりを取りますからちょっと待ってください」と言う。見積書を出してもらうにも手間も経費もかかるもの。私は安いと思っているくらいなのだが、それを「高い」と言い、「他でも見積もりを頼む」と言う。そういうのはたまにあることで、家主にいちいち伝えていないが、私が菓子折りを持っておわびに行くこともある。次の仕事が頼みにくくなるのが嫌だからだ。























