紙上ブログ不動産屋の独り言642 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 すぐにでも申し込むと言っていたが 1カ月経っても音沙汰なし
住宅新報 2022年3月1日 号 7面
当社管理の都内の貸家の入居者募集に近隣の業者から問い合わせが入った。「今すぐにでも申し込みが入りそうなお客さんがいるんだけど、その物件はADとか付かないの?」と聞く。私が「そういうのはやっていません。ご了承ください」と答えると、「分かりました」とすんなり引き下がったものの、待てど暮らせど申し込みが入らない。あの話はどこにもADだの広告料だのという記載はない。付かないのは知っていて、であろうが、おそらくはそう言えば(早く決めてもらいたいだろうから)家主と交渉して付くことになるかも、と期待してのことだろう。今すぐ客がいるのではなくADが付くならこれからその物件に客を振り向けよう、ということなんだろう。
「AD付くの?」 よくある話だ。以前は電話で物件の問い合わせをしてくる際には「ハイツ○○の201号室はまだ募集していますか?」と、あるかないかを聞いてきたのだが、最近は、いきなり「ハイツ○○ってAD付くの?」と聞いてきて、私が「付きません」と返答すると、「ああ分かりました」と電話を切ってしまうこともあるし、ある同業者の社長なんか、電話してきて「オタクの募集物件、全部AD付けられないの? 今時ADくらい付いてないと業者が張り切って案内しないよ」とまで言い切った。その会社は管理物件を持っておらず、社員を5人ほど抱えて駅前の一等地に店を構えているから、そりゃあAD付きの物件だけを相手にしないと経営は成り立たないかもしれないが、それだとお客さんの希望や利益は吹っ飛ぶことになる。
大家の意向は























