東京カンテイ、中古マンションのコロナ禍の変化 「70m2以上」が強含み 首都圏と地方都市で差
住宅新報 2021年11月16日 号 7面
東京カンテイはこのほど、「新型コロナ禍を契機とした住戸の広さに対するニーズの変化」をまとめた。中古マンションの価格データを4つ(30m2未満、30m2台~40m2台、50m2台~60m2台、70m2以上)の専有面積帯に分けて、ニーズの変化を分析した。首都圏ではテレワークスペース確保のため広い住戸を求める動きが強まり、東京23区では「70m2以上」の価格が強含んだ。一方でこうした傾向は全国一律ではなく、地域によって異なることが分かった。
東京23区の中古マンション坪単価の変動指数(グラフ上)を見ると、「70m2以上」で20年以降の上昇度合いが際立っている。対照的に「30m2未満」では21年に入ってからようやく上向き始めているものの他の専有面積帯との差を埋め切れていない状況が続いている。コロナ感染状況が深刻だった主要都市の1つであり、若年を中心に就労・就職目的で転入する人口が急減したことが響いた。さいたま市や大阪市も同様に、広い居住スペースを求める動きが価格動向からもうかがえた。
一方、名古屋市(グラフ下)では「70m2以上」は低い水準で推移している。これはコロナ感染度合いが比較的軽微であったこと、テレワーク導入が比較的進んでいないことのほか、広い居住空間に駐車スペースを備えた戸建て住宅を選択する傾向がそもそも強いことが背景にあるという。また、福岡市では「30m2未満」がコロナ前後を通して上位に位置している。これは、九州地方における経済圏の中心部に位置しているため家賃相場は比較的高く、潜在的な借り手が多いことが価格水準を下支えする一因と見られる。更にコロナ下で人流が抑制されているものの、東京23区のような転出超過には至っていないためと想定される。

























