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プレミアム会員限定紙上ブログ不動産屋の独り言621 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 友人同士のルームシェア 半年で解消した理由は

住宅新報 2021年9月28日 号 6面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

売買・賃貸仲介

 当社管理のマンションに友人とのシェアで入居した女性がいる。入居したのは大学を卒業して就職するとき。大学の同級生で進路は分かれたが仲が良く、一緒に暮らせば経費も浮く、と考えたようだ。双方の親に二人ともを保証する連帯保証人になってもらった。どちらも人柄がよく、問題はなさそうで、この2人ならルームシェアも上手くいくと思われた。

 元々その部屋は先輩が同級生とルームシェアをしていた部屋で、その先輩たちの退去後、その2人が「そのままルームシェアということで使わせてください」と希望してくれ、家主も「身元が確かだし、いいですよ」と快く受けてくれた。

立ち会いなしで

 しばらくして2人が引っ越してきた際に、設置してあるカーテンレールの駒が不足しているのが判明。家主に伝えるとすぐに調達してくれたが、今度は洗濯機と蛇口をつなぐ器具がない。引っ越し屋さんが「管理会社の責任で調達してもらえばいい」と言っていたと私に言う。実は2人は引っ越しを急いていて、「ルームクリーニングもしなくていい、先輩の部屋にはよく遊びにきていたから状態も知っているし」と言うので、先輩たちの引っ越しの立ち会いはしないでよいことになっていた。「そのジョイントは部屋の設備であって、先輩が持って行ってしまったのだと思います。なので先輩に言ってください」と突き放した。まあ、それでもしばらくは仲良くシェアしていた。

一人で暮らすことに

 ところが、半年ほど経ったある日、片方から「ルームシェアを解消したい」と言ってきた。喧嘩した訳ではない、と言うが、何か価値観の相違が生じたからこそルームシェアを解消するもの。今まで2人で払ってきた家賃や光熱費を1人で払うことになるのだから、もう1人も出ていくものと思ったら、「気に入っているので私は残ります」とのこと。「1人で払っていけるの?」と聞いても「大丈夫です」と言い切る。連帯保証人の責任の範囲だけ書き直して、敷金も自分たちで精算してもらった。数カ月後、家主から連絡があり、「家賃が数カ月遅れていて、たまにうちが知らない人が泊っているみたいです」とのこと。ルームシェア解消はそういう理由だったか。(坂口有吉不動産・社長)

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