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プレミアム会員限定紙上ブログ不動産屋の独り言618 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 就寝前に電話で呼び出されて 衛生管理の意識は高いが

住宅新報 2021年9月7日 号 7面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

売買・賃貸仲介

 夕食と入浴の後で、うちの(妻)ととりためたビデオを消化していたら猛烈な睡魔が襲ってきた。うちのに「もう寝るわ」と言い、トイレに行って出てくると、「電話が鳴っていたよ」と言う。こんな時間に誰だろう。仕事関連だとしたらトラブルで、なおかつ今でなくてよい仕事だろうな、今までこんな時間の電話で「うれしい知らせ」だったことがないから、と思いながらスマホを見ると、隣のコーヒー豆ショップの女性オーナーだった。

 時間は午後8時38分。「え? 今日はお隣さんも定休日のはず」と思いつつ、折り返しの電話をすると、「大変申し上げにくいことなのですが」と前置きして、「今すぐゴキブリの死骸を片付けに来てもらえませんか」とのこと。先日、毒餌を仕掛け、その効果が現れたらしい。

害虫駆除を

 女性で「ゴキブリが平気な人は少ない」だろうから、「じゃあ明日の朝一番でうかがって片付けますね」と言うと、「いえ、それでは困るのです。今すぐ来て片付けてもらえないと次の仕事ができないし、帰れなくなりますから」とのこと。どうやら定休日である水曜日はいつも次の週に販売するコーヒー豆の焙煎(ばいせん)のために店に出てきて準備をしているらしい。なので、「今すぐ片付けてほしい」ということみたい。

 一応「何匹死んでいますか?」と聞くと、「店の奥に1匹です」だと。あちこちで何匹も泡を吹いてひっくり返っている様子を想像していたのだが・・・・・・、よかった。私は田舎者だから平気だが、都会育ちの若い娘さんにとっては1匹でも卒倒もので、死骸であっても片付けるのは困難なことだろう。

消毒液を持参

 家から店まで徒歩3分。すぐに着替えて駆け付けて、消毒液の染みたウエットティッシュで死骸をつかもうとしたら死骸が消えた。ゴキブリはまだ死んではいなくて、最後の力を振り絞って私の手から逃げたのだ。幸い逃げ切るだけの余力はなく、無事に捕獲して任務終了となった。店には段ボールがたまっていて、それを捨てる相談にも乗ることに。そのオーナーさん、普段から衛生管理には非常に気を使っている。それはとてもよいこと。いつでも協力することを約束して帰ってきた。

(坂口有吉不動産・社長)

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