知って得する建物の豆知識 316 不快指数 分かりやすい尺度も不当な扱い
住宅新報 2021年7月20日 号 9面
連載: 知って得する建物の豆知識

以前は夏場になると「不快指数」という言葉が天気予報などでよく使われましたが、いつの間にか使われなくなりました。これは、一時はやった言葉狩りの影響で「不快」という言葉が一方的として、不快指数そのものの発表が行われなくなったようです。英語ではdiscomfort indexと言いますから、日本語は直訳そのものだったのですが、別の言い換えもないまま、発表だけが消えてしまいました。最近では何人かの気象予報士がたまに使うようですが、気温や湿度のように使われることはないようです。
日本の不快指数は0.72×(乾球摂氏温度+湿球摂氏温度)+40.6で計算されます。温度と湿度の関係を数値化したもので、体感を基本にしていますから「体感指数」とでも言い換えれば生き延びたかも知れません。
指数式にある乾球温度、湿球温度ですが、縦に温度数値が刻まれ、下部に赤く着色されたアルコール溜まりを持つ温度計で、二本が平行に設置されたものが一般的です。湿球の方はアルコール溜まりがガーゼで包まれ、ガーゼは常に湿潤に保たれるようになっています。乾球は気温を示し、湿球は水でぬらしたガーゼの温度を示しており、空気が乾燥しているほど水分が蒸発して気化熱が大きくなり、湿球の示度は低くなります。数式を見ると前後の0.72と40.6は補正係数と推察でき、乾球温度と湿球温度の合計が不快指数の基本であることが分かります。
























