ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 171 夏ならではの相談事例 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2021年6月22日 号 9面
連載: ADRの現場から
コロナ禍続く2021年も6月に入り、季節は夏を迎えています。夏の特徴としては、梅雨や湿気、そしてもちろん高い気温がありますが、それらはいずれも住環境に影響を及ぼし、これがトラブルにつながるケースも少なくありません。今回は、夏ならではのトラブル相談事例をご紹介します。
まずは、梅雨の雨漏りが原因のトラブル事例です。A氏は屋根防水シートの上から太陽光発電設備を設置しましたが、梅雨時期に雨漏りをするようになってしまいました。そこで調査をしたところ、防水シート上に大きな亀裂があることが分かりました。
この亀裂は太陽光発電設備の設置以前からできていたものであり、設置工事とは直接は関係ありません。しかし、A氏は太陽光発電の契約前に事業者に対し、工事に先立っては屋根の状態を調査してもらい、設置に適するようであれば工事をし、何か問題があれば必要な措置をとってもらうよう依頼をしていました。事業者はシートの亀裂を見過ごしてしまっていたのです。しかも、太陽光発電設備を設置してしまっているので、防水シートの補修には通常時プラスアルファの費用が掛かってきてしまうことが分かりました。そこで、A氏は事業者に対し、プラスアルファ分の費用を請求したいと考えていました。
























