紙上ブログ不動産屋の独り言598 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 断るしかなかった借金の依頼1 追加を求められても
住宅新報 2021年4月13日 号 6面
もう20年以上の付き合いになる外国人がいる。当時、日本人男性と結婚してレストランをやっていた。そこそこ繁盛はしていたが、駅に近い店舗でそれなりに賃料が高く、それがだんだんと経営を圧迫していった。更新直前の賃料を3カ月滞納していて、それを払ってしまわないと当然に更新などしてもらえない。パートが給料をもらいに来ている場面に遭遇したので、仕方なく用立てした。
返済不要と言ったが
その頃、私は離婚していて、不動産や車、家財、そして1700万円の預貯金は全部元妻に置いてきたが、後で私名義にしていた株券、時価にして400万円分を送ってきていたので換金して、その中から144万円分を「これは返さなくていいから。これで滞納賃料を精算して更新料も払いなさい」と言って渡すと涙を流して喜んでくれて、それでも少しずつ返そうと頑張っていたので、私も信用していた。残りは100万円近くあるけれど、私が「返さなくていい」と言ったのだから返ってこなくても文句はない。ところが、である。昨年の2月頃になって、私に再び助けを求めてきた。「娘が奨学金を得て大学に通っていたけれど、歯科衛生士になりたいと言って中退してしまい、そうなると再び奨学金を受けることはできないので歯科衛生士の学校の入学金が払えない。だから80万円貸してほしい」とのこと。うちも楽な経営ではないが貸すことにした。























