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スタンダード会員限定2021 宅地建物取引士受験セミナー (7)

住宅新報 2021年3月2日 号 8面

連載: 2021宅地建物取引士受験セミナー

資格・実務

【問題1-31】

 宅地建物取引業法に規定する営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、事業の開始後新たに支店を設置したときは、Aの本店の最寄りの供託所に、2週間以内に政令で定める額を供託し、その旨を甲県知事に届け出なければならない。

イ宅地建物取引業者B(乙県知事免許)が、宅地建物取引業法に違反して乙県知事からその免許を取り消された場合、Bは、供託している営業保証金を取り戻すことができない。

ウ宅地建物取引業者C(丙県知事免許)が営業保証金の還付がなされ、丙県知事から政令で定める額に不足が生じた旨の通知を受け、その不足額を供託したときは、Cは遅滞なく、その旨を丙県知事に届け出なければならない。

エ宅地建物取引業者Dが宅地建物取引者Eと宅地建物取引業に関し取引し、その取引により債権が生じた場合、DはEが供託した営業保証金から還付を受けることができない。

(1)一つ (2)二つ (3)三つ (4)四つ

【問題1-32】

 宅地建物取引業者Aが行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

(1)Aが売る意思のない物件について広告を行い、その物件を買い受けようとした人に対して、他の物件を紹介し、売り付けるという行為を行った場合でも、その物件が実存し、物件の表示自体に誤りがなければ、誇大広告として宅地建物取引業法違反とならない。

(2)Aが建物の貸借の媒介において広告を行った場合には、依頼者の依頼の有無にかかわらず、報酬とは別に当該広告の料金に相当する額を受領することができる。

(3)Aが建売住宅の分譲について、建築確認が下りる前に「建築確認申請中」として広告をした場合、宅地建物取引業法違反として、指示処分を受けるとともに罰則の適用を受けることがある。

(4)Aが広告の開始時期の制限に違反した場合、Aの免許権者は、Aに対して必要な指示をすることができ、Aがその指示に従わないときは、業務停止処分をすることができる。

【問題1-33】

 宅地建物取引業者AはBが所有する宅地の売却を依頼され、Bと媒介契約を締結した場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において一般媒介契約とは、専任媒介契約でない媒介契約をいう。

(1)Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結したときは、宅地建物取引士に宅地建物取引業法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面の記載内容を確認させた上で、当該書面に記名押印しなければならない。

(2)Aは、Bに対して当該宅地を売却すべき価額について意見を述べる際は、Bからその根拠を明らかにする旨の請求がなくても、その根拠を書面で明らかにしなければならない。

(3)Aが、Bとの間で専任媒介契約を締結した場合に、指定流通機構に登録した当該宅地について売買契約が成立し、かつ、当該宅地の引渡しが完了したときに、Aは、遅滞なく、その旨を当該指定流通機構に通知しなければならない。

(4)Aは、Bとの間で一般媒介契約を締結した場合でも、Bに交付すべき書面に、指定流通機構への登録に関する事項を記載しなければならない。

【問題1-34】

 宅地建物取引業保証協会(以下「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)宅地建物取引業者は、すでに1つの保証協会の社員となっている場合、たとえ弁済業務保証金の還付可能額を増額するためであっても、もう1つの保証協会の社員となることができない。

(2)宅地建物取引業者が保証協会の社員となる前に宅地建物取引業に関し、取引により生じた債権を有する者(宅地建物取引業者に該当しない者)も、弁済業務保証金から弁済を受けることができる。

(3)保証協会の社員と取引した者が複数ある場合で、これらの者からそれぞれ保証協会に対し認証の申出があったときは、当該保証協会は、債権額の多寡の順序に従って認証に係る事務を処理しなければならない。

(4)保証協会より還付充当金を納付すべき通知を受けた社員は、その通知を受けた日から2週間以内にその通知された額の還付充当金を納付しなければならない。

【問題1-35】

 宅地建物取引業者が中古分譲マンションの一室の貸借の媒介をする場合に、宅地建物取引業法第35条の規定に基づき重要事項として説明する必要のない事項の組合せを全て挙げているものはどれか。なお、重要事項を説明すべき相手方は宅地建物取引業者でないものとする。

ア敷金の授受の定めがあるときは、その保管方法。

イ当該マンションの建築及び維持保全の状況に関する書類の保存状況。

ウ当該マンションの借賃の額並びにその支払の時期及び方法。

エ専有部分の用途等の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容。

(1)ア、イ (2)イ、ウ (3)ウ、エ (4)ア、イ、ウ

【問題1-31】 正 解 (1)

アは誤り。

 2週間以内という制限はない。宅地建物取引業法25条1項、26条1項・2項。

イは誤り。

 宅地建物取引業者は、その免許を取り消された場合でも、公告後、営業保証金を取り戻すことができる。同法30条。

ウは誤り。

 営業保証金の不足額を補充供託したときは、「2週間以内」に免許権者に届け出なければならない。同法28条1項・2項。

エは正しい。

 還付を受ける権利を有する者は、宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関して取引をした者であるが、宅地建物取引業者に該当する者は還付を受けることができない。同法27条1項。

エのみが正しく、正解は(1)である。

【問題1-32】 正 解 (4)

(1)は誤り。

 売る意思のない物件について広告を行い、買い受けようとする人に別の物件を紹介するというのは、いわゆる「おとり広告」である。おとり広告は誇大広告にあたり、その物件が実在し、物件の表示自体に誤りがなくても、宅地建物取引業法違反となる。宅地建物取引業法32条。

(2)は誤り。

 Aは、建物の貸借の媒介において広告を行った場合には、依頼者の依頼があれば、報酬とは別に当該広告の料金に相当する額を受領することができる。同法46条1項、国土交通省告示493号第9(1)。

(3)は誤り。

 建売住宅の分譲について、建築確認が下りる前に「建築確認申請中」として新聞広告をした場合、広告の開始時期の制限の規定に違反となり、指示処分を受けることはあるが、罰則は適用されない。同法33条。

(4)は正しく、正解。

 免許権者は、広告の開始時期の制限に違反した業者に対しては、指示することができ、指示に従わないときは、業務停止処分をすることができる。同法33条、65条2項。

【問題1-33】 正 解 (4)

(1)は誤り。

 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約を締結したときは、遅滞なく、一定の事項を記載した書面を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければならない。しかし、宅地建物取引士に媒介契約書面の記載内容を確認させる必要はない。宅地建物取引業法34条の2第1項。

(2)は誤り。

 宅地建物取引業者が、売買すべき価額又は評価額について意見を述べるときは、依頼者からその根拠を明らかにする旨の請求がなくても、その根拠を明らかにしなければならない(同法34条の2第2項)が、根拠の明示は書面に限定していない。

(3)は誤り。

 宅地建物取引業者は、登録に係る契約が成立したときは引渡しが完了しなくても、遅滞なく、その旨を指定流通機構に通知しなければならない。同法34条の2第7項。

(4)は正しく、正解。

 一般媒介契約、専任媒介契約を問わず、指定流通機構への登録に関する事項は、依頼者に交付すべき書面への記載事項である。同法34条の2第1項6号。

【問題1-34】 正 解 (3)

(1)は正しい。

 保証協会は現在、全国宅地建物取引業保証協会と不動産保証協会の2つがあるが、1つの保証協会の社員である者は他の保証協会の社員となることはできない。宅地建物取引業法64条の4第1項。

(2)は正しい。

 保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受けることができる者には、その社員が社員となる前に取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く)も含まれる。同法64条の8第1項。

(3)は誤りで、正解。

 保証協会は認証に係る事務を処理する場合には認証の申請書の受理の順序に従ってしなければならない。同法64条の8第1項・2項、同法施行規則26条の7第1項。

(4)は正しい。

 還付充当金は、その通知を受けた日から2週間以内に納付しなければならない。同法64条の8第3項。

【問題1-35】 正 解 (4)

アは説明事項とされていない。

 敷金の授受の定めがあるときはその敷金の額と目的、契約終了時の敷金の精算に関する事項は説明事項とされているが、金銭の保管方法は説明する必要はない。宅地建物取引業法35条1項7号・14号、同法施行規則16条の4の3第11号。

イは説明事項とされていない。

 当該マンションの建築及び維持保全の状況に関する書類の保存状況は建物の賃借の契約の説明事項とされていない。同法35条1項6号、同法施行規則16条の2の3。

ウは説明事項とされていない。

 借賃の額並びにその支払の時期及び方法は、37条書面の必要的記載事項であるが、重要事項として説明する必要はない。同法37条2項2号。

エは説明事項とされている。

 専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容を説明しなければならない。ペットの飼育、ピアノの使用、フローリング工事の禁止制限などがこの制限に該当する。同法35条1項6号、同法施行規則16条の2第3号。

ア、イ、ウが説明する必要がないので、正解は(4)である。

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