最近は中高層建築物を木構造にするニュースを目にします。従来、中高層建築物はRC造とS造の独壇場でしたが、木構造がニューカマーとして注目されています。
以前から大断面木構造そのものは存在しており、体育館や低層建築物には使用されてきました。木構造の最大の懸念は火災ですが、カナダや米国では以前から5階建て程度の木造建築物が認められてきました。それは、大断面構造が火災時に燃焼しても、表面の炭化層が一定の厚さになると内部への酸素の供給が絶たれ、燃焼が進まなくなるからです。構造の崩落が起きる前に一定の避難時間が得られる、これが認可の背景です。米国の消防士は避難し遅れた人がいる場合、火災現場に飛び込み、救助することが義務付けられています。しかし、火災現場が鉄骨構造の場合、救助義務は免責されます。耐火被覆のない鉄骨構造は、一定の温度になると強度がゼロになり、一瞬にして崩落する恐れがあるからです。
大断面木材の燃焼遅延性を利用したパネル式中高層建築物の基幹素材がCLTです。CLTはCross Laminated Timberの略称で、ひき板(ラミナ)を繊維方向を直交させて積層接着した板材です。接着剤には水性高分子イソシアネート系樹脂、レゾルシノール・フェノール樹脂などが使用され、接着面の剥離は完全に防止されています。

























