ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 152 消費者からの相談事例(2) 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2021年2月9日 号 8面
連載: ADRの現場から
日本不動産仲裁機構には、日々、消費者からADRを見据えたトラブル相談が寄せられています。今回は、前回に引き続き、消費者から寄せられたADR相談事例について紹介します。
まずは、不動産の売買契約の取り消しを希望しているA氏。更地の時に未完成の建売物件の売買契約を交わしましたが、南側のリビングの日当たりが契約前に販売事業者の担当営業マンから聞いていた話と、状況が全く違っていました。そしてA氏が販売事業者にクレームを入れて日影図を作らせたところ、1年の半分は日が当たらないことが判明しました。A氏は消費者契約法を引き合いに売買契約の取り消しを打診しましたが、逆に事業者から、「当時の担当営業マンは、確かに日当たりの話をしたが、これは契約を取り消すことのできる重要な事項ではない」として違約金を払うか購入するか、どちらかを選ぶように迫られてしまいました。A氏は、まずは話し合いにて解決への道筋を探りたいと希望しています。
次に、16年前に市街化調整区域の中古住宅を購入したB氏。ある時B氏は、歩道拡張に伴う用地買収で自宅の調査があり、その際に市役所の担当者から「この住宅用地は農業従事者用に許可されたものであり、許可されたもの以外が住むことはできない土地です」と知らされました。購入当時の販売業者からは「居住や建て替えすることは可能」と説明されていたため、売主に対し買戻しを請求したが払い戻すほどの資金がないと。
























