ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 144 日本不動産仲裁機構 社員に伝えたい「選ばれるためのトラブル解決」
住宅新報 2020年12月1日 号 6面
連載: ADRの現場から

日々の努力が必要だ
不動産仲介において、買主は物件を選び、売主は不動産会社を選ぶと言われます。不動産会社として成長していくためにはお客様からの信頼を獲得するための取り組みが必須であり、社員教育もその一つとなります。今回は、以下「トラブル」という観点で社員教育を行っている愛知県の不動産会社N社の教育内容を紹介します。
法律・金融・保険・建築といった様々な分野が絡み合う不動産取引は、そのプロセスが非常に複雑であり、一般の消費者がその全容を把握することは困難といえます。例えば、住宅の売買においてはインターネットの普及により、「正しい家の買い方」「損をしないマイホームの売り方」などといった情報を簡単に入手できるようになったものの、断片的で正しい情報か否かの判別のつかない様々な情報があふれ、不動産取引になじみのない消費者が、自分自身で適切な判断をするのが困難な状況にあります。
一方、宅地建物取引士をはじめとした不動産会社の社員は、日常的に不動産取引に関与しており、不動産取引に関する情報やノウハウも非常に豊富です。そのため、消費者との間には、圧倒的な情報・ノウハウの格差があるといえます。こうした事情を背景に、従来から不動産取引においては、不動産業者と一般消費者との間で、直接的あるいは間接的に、様々なトラブルが生じています。























