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スタンダード会員限定トータルブレインのマンション最前線 コロナ時代の販売スタイル オンラインとのハイブリッド型に 現時点では「対面」優位

住宅新報 2020年11月10日 号 5面

マンション・開発・経営

 マンションコンサルティングのトータルブレインはこのほど、「コロナ時代の新しい販売スタイルについて」と題したレポートをまとめた。これまでのマンション販売は、モデルルーム・販売センターでの対面接客がクロージングの基本だったが、新型コロナウイルスの流行で〝3密対策〟の徹底が求められるようになり、オンラインを活用するなど販売スタイルが変化している。今回のレポートでは、比較的早くからオンライン営業をスタートしていた数社をピックアップし、各社が取り組む新たな販売手法と、オンライン営業のメリット・デメリットを分析した。

 例えば、住友不動産はオンライン限定販売(5棟)を実施。マンションギャラリー内に設けた「リモート販売センターを拠点にオンライン営業を推進している。ツールとしてはZoomを使用。

 19年8月から一部でオンライン営業を先行導入していた三菱地所レジデンスは、今年3月には都心エリア、6月からは全エリアへと導入範囲を拡大した。ツールは「ベルフェイス」を使用し、顧客にパソコン画面上のVRでモデルルームを体験してもらいながら担当者が資料を使って電話で説明を行う。

 オープンハウス・ディべロップメントは比較的早い時期からスタートしていたが、現在はモデルルームも再開し、ほぼ対面での営業中心に戻っている模様。

 同レポートでは、オンライン営業のメリットとして、(1)販売センターの「密」を避けた販売接客が可能。顧客にとっては販売センターに出向く際の往復の移動時間が節約でき、コロナ感染リスクも回避できる、(2)地方や海外在住の顧客に対するアプローチが可能(顧客は遠隔地でも、物件の見学・説明を受けることができる)――の2点を挙げている。更に、オンライン商談はコロナに関係なく、顧客が選べる新しい営業スタイルの選択肢の一つになると考えられる。販売手法は「青田売りから完成販売へ」「個別の販売センターから総合ギャラリーへ」「集客方法も紙媒体からネット媒体へ」など時代によってバリエーションを広げてきたように、今回のオンライン営業の普及に関しても販売手法の多様化につながるとしている。

 一方、デメリットについては次のように指摘している。物件の説明や細かい質疑のやり取り、ローン申込書などの書面記入説明などはオンラインで十分可能だが、販売センターを訪れる高揚感やモデルルームの設備仕様を触って確認するといった臨場感がないため現実感に乏しく、購入に向かって気持ちを盛り上げ醸成させることが難しい。また営業担当者もパソコン画面を通してのやり取りになるため、顧客の心理を読み取りにくくクロージングが難しいという。

 同レポートでは最後に、アフターコロナ時代の新しい販売手法について次のように述べている。

 「販売センターへの来場が絶対ではなくなり、オンライン営業の機会が増える中、大事なのはいかにしてビフォーコロナ時代と同様に、顧客との信頼関係を築いていくかということ」「現時点ではモデルルームでの対面による営業スタイルにアドバンテージがあり、マンション販売をすべてリモートに置き換えることは難しい。顧客がモデルルームを訪れる際の期待感や高揚感、臨場感など、高額であるマンション購入には気持ちを盛り上げるためのエンターテインメント性も重要。オンライン営業はそこまでには至っていない。現時点では対面営業とオンライン営業を組み合わせたハイブリッドスタイルが正解ではないだろうか。オンライン営業は当面、対面営業を基本とした販売手法をサポートするツールの一つという位置付けで定着していくと考えられる。現在はモデルルームへの集客再開に伴い、再び対面中心の従来型に戻りつつある」。

 「しかし、長期的に見ればこのオンラインによる営業スタイルが拡大・普及していくのは確実。引き続き、研究開発を継続し、オンライン営業の効果を高めていく工夫と努力が必要ではないか」としている。

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