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スタンダード会員限定コロナ禍のマンション管理 「グランフォーレ戸塚ヒルブリーズ」 ウェブ総会視野に検討重ね 「日常的なコミュニケーションが大切」

住宅新報 2020年10月20日 号 5面

マンション・開発・経営
定例の理事会はウェブで

定例の理事会はウェブで

いち早くウェブで理事会

 神奈川県戸塚にある「グランフォーレ戸塚ヒルブリーズ」では、毎年3月に予定している通常総会は感染予防をした上で開催したが、その後の感染拡大を受け、同マンション最大のイベントである桜まつりをはじめ、すべてのコミュニティ活動を中止。エントランスや共用施設の出入り口での感染対策に加え、外出自粛による住民からの苦情の増加、管理人の出勤制限と、コロナの影響は日常生活にも及んだが、注意喚起のチラシの配布や日常清掃員の臨時対応などで、大きなトラブルもなかったという。

 定例の理事会については、5月からZoomを利用してウェブ形式で実施している。IT慣れした理事メンバーからの提案で、試しに実施したところトラブルもなかったことから、現在は管理会社の担当者も参加。リアルタイムで情報を共有できるため対応も早く、時間的ロスが大幅に減ったという。

課題が多いウェブ総会

 一方で、市川正敏理事長は「総会のウェブ開催は難しい」と指摘する。もともと同マンションは「ITマンション」として各戸にITボードが設置され(現在は撤去)、管理組合でもITシステム委員会を通じて住民向けに研修会を開催するなど、ITリテラシーの高い住民が多いが、やはり高齢者にとってはハードルが高い。全員参加も難しいため、「事前に議決権行使をお願いすることになるだろう」。管理規約の変更も必要だ。そのためには、総会資料のまとめ方を工夫したり、ウェブ傍聴を想定し音が反響しない会場の準備も視野に入れる。またウェブ会議システムも、時間・人数の制限がない有料会員になるためには、管理組合員の承認が必要になる。「今はマンション管理センターのQ&Aを参考に、何が必要か精査しながら準備している」状況だ。

新しい管理様式を検討

 今年6~7月にかけてマンション管理業協会が実施した「IT総会における意向調査」によると、約6割が自宅などから遠隔で参加可能とする総会のあり方を「必要」と回答。「課題はあるが必要」との回答を加えると、7割超が今後のオンライン出席を選択肢に加えることを望む結果が示された。同協会では「新しいマンション管理様式」の実現を目的に、IT等を活用して遠隔(地)から参加・出席することを可能とする総会の実施について、法改正や法解釈の明確化を視野に検討を開始した。9月には大和ライフネクストと共同で、リアルとオンライン傍聴を併用した「IT総会」の実証実験もスタートしている。

基本は対面

 とはいえ、「住民の7割以上が高齢者。IT活用は難しい」。築古マンションの管理組合では、こんな悩みも多い。しかし市川理事長は、「利便性は高いがITはあくまでも手段であり、基本は対面。日頃から住民同士、管理会社と〝密〟なコミュニケーションを図ることが大切で、そうすれば非対面でもうまく対応できる」とする。大和ライフネクストのシンクタンク「マンションみらい価値研究所」でも、ウィズコロナ時代に求められるマンション管理として、密な対人コミュニケーションを実現するための「IT化」を提言している。今回の経験を生かし、それぞれのマンションに合った備えをしていくことが肝心だ。

   (ライター 玉城麻子)

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