紙上ブログ 不動産屋の独り言 567 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 年金暮らし女性の部屋探し 自分の立場が分かっていない
住宅新報 2020年9月1日 号 6面
同業者から多摩郊外の貸家への問い合わせが入った。検討しているお客さんがいて内見したいという。だが、どうも案内に不慣れなようなので、「私も行きましょうか」と伝えると、喜んでくれた。通常、先に担当者の名刺をFAXしてもらい、現地に設置してあるキーボックス番号を伝えて客付業者に案内してもらうのだが、物件の説明など私が付いていたほうがよさそうに思えたから同行することに。
保証人探しで苦戦
お客さんは82歳の老婦人。物件は3Kだが、1人で暮らすようだ。部屋を見てもらうと気に入り、申し込みが入ることになった。しかし、その年齢で生活保護でもなく無職だから年金以外に収入はない。連帯保証人になりそうな兄弟もおらず、それでは保証会社の審査は通らない。それでも甥を連帯保証人に付けて、どうにか保証会社の審査を通してもらった。あとは契約を待つのみというところまで来た段階で客付会社から電話が入った。「妹さんが、そんなに急いで決めずに、他の物件を見てから決めたほうがいいと強硬に反対していて、明日一緒に当社に来ます。もしかするとキャンセルになるかもしれません」とのこと。























