紙上ブログ 不動産屋の独り言 562 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当社史上最悪の家賃滞納者 結末 残されるものに配慮はない
住宅新報 2020年7月21日 号 6面
4月某日、27カ月分もの家賃を滞納していた老夫婦の強制執行の日は大雨だった。午前9時半から開始予定で、借主本人も10時頃やってきた。私や弁護士にあいさつすることもなく、2階の部屋に上がり、残っていたゴミの中から3つの袋を取り出し、「これはいるものだから」と言って持ち帰った。迷惑をかけて申し訳ないという気持ちはないと分かる。ただし、恨みがましい目ではなかった。最後の最後まで嫌がらせをしている。腹の中では判決にあった負債分を払う気はないだろうから、踏み倒したことで「してやったり」という気持ちなのだろう。私も弁護士も横殴りの雨の中、1時間も外で作業を見守っていたからずぶ濡れになった。
ゴミでも保管
弁護士には前々日に「残されたのが全部ゴミなら、いったん倉庫に保管などせず、直接ゴミ処分場に運び込めば家主の負担も軽くなるはず」と伝えた。更に「そもそもゴミは入居者の責任で片付けるべきもの。それらを新居に運んで自分で片付けさせたいのですが、法的に問題ありますか」と聞くと、弁護士は「法的には問題ありませんが、それは執行官が判断すること。話してみますが、厳しいと思います」とのこと。























