ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 122 収益不動産の売買仲介に注意 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2020年6月16日 号 8面
連載: ADRの現場から
不動産売買の対象としては、主に「居住用不動産」と「収益不動産」があります。居住用不動産の取引方法は、当然のことながら明確なものとなっており、安全な取引が推進されています。一方、収益不動産については、意外なことに、多くは居住用不動産である土地建物の売買契約書を用いて取引が行われています。収益不動産の取引は、居住用不動産と内容が大きく異なるにも関わらず、です。
賃貸マンションやアパートといった収益不動産は所有者でない第三者が建物を利用しており、権利関係は複雑かつ特殊性を持ち合わせています。家賃滞納者がいるような場合は、売買の際にどのようなことに注意をしなければならないのか。細かい話で言えば、エントランス部分に自動販売機がある場合は、電気料金の支払いはどうなっているのか。更に、売主からヒアリングしておくべき事項や引き継ぐ事項等もあります。居住用不動産売買の知識だけでは、収益不動産の適正な取引を行うのは難しいといえるでしょう。
だからこそ、不動産会社が仲介業務をしている案件であったとしても、トラブルが発生してしまうことがあるのです。そして、そのようなトラブル相談を受けているのが神奈川県の不動産会社T社の代表取締役であるA氏です。
























