明海大学不動産学部 不動産の不思議 学生たちの視点と発見 第338回 平屋建ての可能性 住み替えや二地域居住も
住宅新報 2020年6月16日 号 4面
【学生の目】
新型コロナウイルスの影響で、大学が遠隔授業になっている。通学する日が減ったために自宅の近くを散歩することが多く、改めて自分の住んでいる地域を観察するようになった。すると丘の上に、平屋建てだけの分譲住宅地を発見した(写真)。私の家もそうだが、一軒家といえば2階建てのイメージがある。しかし、国土交通省によると、ここ数年で平屋の着工数が増え、居住用建物の17%を占めている。
平屋を選ぶ理由は、建築コストが安い、耐震性能が高い、圧迫感のないデザインなど様々あるが、一番は暮らしやすさだという。フラットな空間だから洗濯や掃除などの家事がスムーズで、生活動線が確保しやすい。階段の昇降もなく、子供やお年寄りの転落事故の心配がない。加えて、実際に感じたメリットは空が広く見えることだ。高い建物がなく、道路にたくさんの光があふれていた。一方で、敷地の確保に制約を感じる。容積率制限が厳しい場合、2階建てと同じ延べ面積を確保するには2倍の敷地面積が必要になる。その点を考えると、平屋は土地の安い郊外や少人数の世帯に限定される。定年後に夫婦で30年ほど住んだあと、次の夫婦に売ろうとすると残存耐用年数が中途半端になる。






















