倉庫リノベーション ここがポイント! (2) 原状回復を考える
住宅新報 2020年5月19日 号 8面
居抜きを前提とした原状回復不要の物件が増えつつあります。当社が管理する倉庫ビルの大空間に、入居テナントが設置した間仕切りがありました。分割貸しをするのに都合の良い間仕切りだったので、原状回復工事は行わず金銭で精算し、明け渡し直前まで使用してもらう代わりに入居希望者の内見を受け入れてもらいました。テナント退去前に新しいテナントが見つかり、入居するテナントも内装工事が省けたと喜んでくれました。原状回復工事を行わずに入居してもらうことで、前テナントと新テナント、そしてオーナーのすべてがwin-winになることができるのです。
ただ、価値観が多様化した昨今では、個性的なオフィス空間を構築する企業が増えています。次のテナントはそれを壊してまた一から新しい空間を作ります。これは無駄でしかなく、SDGsの観点から言っても配慮に欠けた行為となり得るでしょう。
原状回復を行う、行わないの二択ではなく、次のテナント入居の汎用性を考えて、一部の項目だけを金銭精算することも有効な手法です。例えば当社が管理する別の倉庫ビルは、元の床がPタイル。しかし新テナントがスケルトンの床を希望した場合、貼り替えても無駄になると考え、既存のPタイルの剥がしのみ行いスケルトン仕上げとして、あとは金銭精算しました。今、新しく入居したテナントは、スケルトンにクリア塗装としたり、タイルカーペットにしたり、フローリングにしたり、それぞれ自由な空間を作っています。

























