ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 112 日本不動産仲介機構 民泊問題でマンション全体から信頼獲得
住宅新報 2020年4月7日 号 8面
連載: ADRの現場から
日本政府観光局(JINTO)によると、新型コロナウイルスの影響で20年2月に日本を訪れた外国人旅行者の数は約108万人であり、前年同月比でマイナス58.3%となっています。同年4月現在、このウイルスの猛威は勢いを増すばかりですが、収束した折は、以前と同様に日本に多くの外国人旅行者が訪れることが望まれます。しかし、その際でもやはりトラブルは避けたいものです。今回は、仲介した物件において民泊トラブルが発生してしまった東京都中野区の不動産会社F社の事例を紹介します。
F社はA氏に中古分譲マンションの購入を仲介しましたが、約3か月後、A氏から「購入したマンションで民泊トラブルがあり、このままでは資産価値が低下するのではないかと悩んでいる」と相談をされました。起こっているトラブルとは「区分所有者の親戚や友人のために用意されているゲストルームに見知らぬ外国人が頻繁に宿泊している」というものです。
区分所有者間では、(1)特定の人物が予約を繰り返しているためゲストハウスの予約がとれない、(2)セキュリティ上の懸念、(3)静かで穏やかな住環境の破壊、(4)区分所有者の共有施設を活用したビジネスがなされ、特定の人物のみが利益を得ている――ということが問題視されていました。これに対する不安や不満をきっかけにマンションを売却する人が相次げば、資産価値の低下まで招いてしまいます。
























