ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 109 日本不動産仲裁機構 賃貸管理業適正化法案とサブリース
住宅新報 2020年3月17日 号 14面
連載: ADRの現場から
サブリース契約等を規制する新法案「賃貸管理業適正化法案」が3月6日に閣議決定され、21年に施行される見通しとなりました。この法案は、社会問題化したシェアハウストラブルをはじめ、サブリースや受託管理に関するトラブルが増加傾向にあることを受け、賃貸住宅管理業の適正化を図るために策定されました。これによって、事業者登録の義務化や、サブリースについては将来的に家賃収入が減るリスクの説明や、オーナーへの書面交付等が義務づけられることになります。なお、違反した場合は6カ月以下の懲役や50万円以下の罰金等が科されます。
サブリース事業者としては、この法案に対応するのはもちろん、平素からサブリースに関するトラブル事例を把握しておき、自社はそのような事案を起こすことのないよう、会社を挙げてコンプライアンスの遵守に取り組むことが必要です。
ここでは、改めてサブリースに関するトラブルのパターンを紹介します。トラブルは大きく分けて(1)勧誘、(2)契約内容、(3)家賃の減額、(4)事業者の対応――などに分かれます。(1)勧誘に関するものでいえば、「祖父が一括借り上げをするのでアパートを経営しないかと、断っても勧誘されている」「祖母に相続税対策としてアパートを建てるようしつこく勧誘してくる」というものがあります。(2)契約内容に関するものとしては、「勧誘されてアパートを建てたことに始まり、一括借り上げ、特約システムなど、次々に契約や費用負担を強いられる」「シェアハウス一棟の建築契約とサブリース契約を締結したが、契約時の約束と異なる」というものがあります。
(3)家賃の減額に関するものとしては、「自宅の一部を賃貸するサブリース契約を締結したが、十分な説明がないまま家賃保証額を下げられた」「10年前に両親が建てた賃貸アパートの賃料をサブリース会社が下げると言っており、ローンの返済も困難になっている」「オーナーの認識していなかった、<10年経過後に賃料の見直しを行う><その後は、2年毎に賃料の見直しを行う>という条項が契約書に記載されていた」など。(4)事業者の対応に関するものとしては、「土地を購入して建物建築契約を締結し、ローンも実行されたが、事業者と連絡が取れなくなった」などがあります。
適正なサブリースを提供している事業者は、ここで挙げたトラブルを回避するためにも、自社のサービス内容や契約内容を書面で、さらにしっかりと対話にてオーナーに説明し、サブリース契約内容について理解し、納得してもらうことが重要です。さらに、サブリースのリスクについても、きちんと伝える誠実さが大切です。そして、その誠実さこそがオーナーから選ばれる最大のポイントになるのです。
●法務大臣認証ADR機関 一般社団法人日本不動産仲裁機構 電話03(3524)8013
※調停が体験できる「ロールプレイ研修」を定期的に実施しています。
























