トータルブレインのマンション最前線 分譲マンション以外へ事業領域拡大 「大手」「中堅・中小」で方向性の違い鮮明
住宅新報 2019年12月24日 号 5面
トータルブレインはこのほど、「二極化するディベロッパーの事業ポートフォリオ」と題したレポートをまとめた。販売価格の高止まりで分譲マンション市場は縮小傾向。そこでディベロッパー(以下デベ)各社は、分譲マンション以外の事業ポートフォリオ拡大に力を入れている。今回のレポートでは、そうした拡大戦略について、大手と、中堅・中小に分けて分析した。資金力のある大手は「ストック重視型」、中堅・中小は「回転重視型」という方向性の違いが鮮明になった。
大手デベがマンション以外で推進している事業は、次の8つに分類できる。1つ目は「高級賃貸マンション開発」。概ね00代前半からスタートし、グループ一貫体制で推進している。グレードの高さやサービスの充実で稼働は好調。自社保有やリートへの組み入れが目的のため、10億から30億円規模が中心だ。2つ目は「オフィスビル・商業店舗ビル開発」。資金力を背景に大手が最も力を入れている事業の1つ。各社とも営業収益に占める賃貸事業の割合も30~40%で、収益面では分譲事業を大きく超えているところも多い。3つ目は「ホテル開発」。各社とも急ピッチで拡大中。従来型の1、2名用を基本に、グレードの高いランクにシフトする傾向が強い。開発後は自社保有し、運営も自社グループ会社が行い、各社ともホテル運営事業として取り組んでいる。
4つ目以降は次の通り。「学生マンション開発」「物流・倉庫開発」「都市再開発」「海外」「シニア向け」。
一方、大手以外のディベロッパーが推進している事業は何か。1つ目は「賃貸ワンルームマンション・アパート開発」。電鉄系以外は大半が投資家への売却を目的としている。物件規模は5億~10億円程度。分譲マンション開発に次ぐ開発事業という位置づけで、強力に推進している。2つ目は「オフィス・商業店舗ビル開発」。ミッドサイズやスモールサイズ、シェアオフィスなどの新しいオフィスニーズに対応した商品のビル開発を進め始めている。開発後は投資用不動産として売却するケースが多い。3つ目は「ホテル開発」。家族利用を前提としたアパートメントホテル系が多い。開発後は投資やファンドに売却し、収益物件開発メニューの1つとなっている。
そのほかは「収益不動産小口化」「都市再開発」「シニア向け」「中古住宅買取再販・リノベーション」「トランクルーム」が並ぶ。
同レポートでは最後に、「分譲マンション事業は用地難や事業完了までの期間長期化により、利益率が低く、リスクが高い、〝割に合わない〟事業へと変わっていく中、デベ各社は〝脱分譲マンション化〟に向けて事業領域拡大に力を入れている。大手と中堅・中小の方向性の違いは、ますます明確になっていくと考えられる」と述べている。





















