トップインタビュー ランドネット代表取締役社長 榮章博氏 ITと不動産流通の融合へ
住宅新報 2019年11月26日 号 7面

「独自のノウハウが成長を支えた」と榮社長
――起業して20年に。
「学窓で司法試験などに少し遠回りしたが、まず大手不動産会社でシステム開発に従事した。ウィンドウズのOS(オペレーションシステム)が発表されると、それ一つで多くを叶える可能性を感じた。これを機に、夢見たITと不動産流通の融合の視界が広がり、実現に大きな一歩を踏み込めると、起業を考えた」
――視界が広がった。
「ただ、すぐには起業せず、比較的に小さな会社に勤め、大手企業との違いを検証した。その間も表計算ソフトを駆使してデータ構築を進める中で手応えを感じ、起業が見えてきた。その頃に製作したシステムが現在の原型として運用中なのを考えると、感慨深い」
――手応えを感じた。
「起業当初は知名度や信用力に劣り、大手企業が手掛けるファミリータイプの仕入れに苦戦した。売主との会話が弾むも、最終的には不成立だったことも。そこで照準を変えた。他社が手掛けないワンルームに特化し、それが結果的に当社の強みの分野となった」
価格優位を確立
――ワンルームに強み。
「徐々に取り扱う物件の幅を広げた。顧客から直接に仕入れ、販売する手法を確立した。介在の業者を極力減らし、中間コストを抑える。価格面で優位性を発揮して顧客満足度を高めている。この取り組みを一層強化したい」
――満足度。
「変わらぬ地道な取り組みの成果だと思っている。蓄積した膨大な所有者情報からDM(ダイレクトメール)を発送し、営業提案する。単純なスタイルだが、多くの手間とコストが掛かり、他社にはなかなか真似ができない。ここにも、当社の競争優位性がある」
――独自性がある。
「当社の宣伝を兼ねるDMは、反響分析で市場調査にも役立つ。この積み重ねが顧客との直接取引を実現する。仕入れ面の強みに並行して、今後は出口部分の直接販売を更に強化する。他社の客付けに任せていた案件でも、3年前に設置して着実に成長した専門部署に活躍してもらう」
株式上場と海外
――流通の強化を。
「続く展望として、これからは不動産テックの分野でも先頭に立ちたいと考えている。当社でシステム化した営業手法は独自ノウハウとして他社にも提供できる。拠点も昨年の大阪に続き、名古屋や福岡、広島にも進出したい。株式の上場や、ゆくゆく海外市場での展開も視野に入っている」























